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『ハイスクール・フリート(はいふり)』5話の感想

前回のハイライトは何でしたっけ? ああそうだ、狂ったタマちゃんが海に投げ飛ばされたと思ったら、甲板に謎の力でリターンしたところでしたね。

もう、4話の見所はここでしょう。何せこのタマちゃんが暴れるまでの一連のシーン、今後の伏線らしき描写であると同時に、この一瞬の演出なり作画だけで、作品世界をぶち壊す位の威力を秘めているのですから。5話視聴前に観直したが、改めて意味不明だと思う。

このリターンにも"仕掛け"があるとしたらどういうカラクリなのか、今後の話で早々に解明されるのか、怖いもの見たさでゾクゾクしますなぁ。波にさらわれた人がこういう風に戻ってきた実例があると? 確かに波にさらわれた後に、波に押し戻されること自体は、あるでしょう。とはいえ、こんなウルトラCにしなくても・・・。普通に、海に落ちたら正気に戻って引き上げられる、でよくないか。 海に投げ飛ばしているところからギャグ描写だ、と言うなら、色々見誤った作品だと言う他ない。

その上、甲板に戻ってきたタマちゃんについて、「戻ってきた」の一言で片付けて、普通に駆け寄るだけというのも脱力する。ぐったりしたネズミ(らしき生物)には話の続きがありそうな雰囲気だったが、海中を怪しんだりする描写はなし。まあこのシーンは、巷で他作品の例や実体験含めた考察とやらでも盛り上がってなさそうなので、”お察し”ということなのか。

いずれにせよ、感想・考察といった類の文章でこの謎のリターンに言及していないのは、ちゃんと視聴していないのかな、と正直疑問にすら思う。なぜならタマちゃんの行動は4話後半の軸であり、繰り返すが今後に続く重大な伏線の可能性が高いからだ。単なる1カット・1シーンでもないし、注意深く観ないと気づかない、というものでもないからここまで書いている。いやホント、これに比べたら、4話冒頭のトイレットペーパー云々なんて些事ですよ。トイレットペーパーネタには食いついておいて、この謎のリターンに触れないのは、作品の是非を問うことになるからですかね? トイレットペーパーよろしく、”臭いものには蓋”ってか。


それでは4話を観る楽しさを捻り出したところで、『はいふり』5話の感想といきましょう。4話の感想で「せめて戦闘描写くらいはマシなのが観たい」と書いたら、ドンパチやりそうな予告が来てましたね。主人公(晴風)の目的? 想像するだけ無駄でしょう。ましてや予告だけで。

冒頭、いかにも武蔵の餌食になりそうな男性キャラの教員艦隊が登場。男性を出すなとは言わないが、出せとも思わん。どうせ使い捨てキャラだろうし。むしろ、「女(の子)しか登場しないアニメを作って売るんだ」ならそれでもかまわないのに、堂々と登場させたのが意外だった。もう、こういう些細なことから引っかかる作品にまで落ちている。

「これまで緊張の連続だった」と主人公が語る、毎度おなじみのゆるくて本筋に何ら影響のない日常パート。前回の買い出し、行きは結構楽しそうでしたよね、艦長。買い出しと言えば、オーシャンモール並に入江も唐突に登場ですね。世界観とか、やっぱりもう考えちゃダメなんだな。下着も水着も、この程度のキャラ作りでやられても、有り難みがないねぇ。制服がスケた描写は絵的にも全然気合が入ってなかったし、見所ないですね。運勢のくだりにしても、話を繋げるのが余程苦しいとみえる。こっちは1話のバナナで転ぶのから既に萎えていたが。

タマちゃんも猿島の教官も、自分の行動の理由・原因がよく分からない様子。これにドイツ艦の話からすると、何かに操られた線ですか。しかも、船(機器)にも影響を及ぼす何かがある、と。壮大な仕掛けと種明かし、待ってますよ。作品の呼称が『はいふり』ではなく、『ネズミ』にならないといいですね。もう差し入れの箱の中にネズミが入ってるんじゃないか、なんて期待しちゃったんだよなぁ。

いつもの様子に戻ったとはいえ、タマちゃんは保健室で診てもらわないとね。海面ジャンプできるしな。艦長とリンちゃんの関係をここで暖めておくのですね。何の伏線になるのか、楽しみですねぇ。シーンの入れ方が唐突すぎる? ああ、気にするだけ無駄ですよ。

衛生長の「(ネズミに)触るな」という台詞が異様にまともに聞こえて、悲しくなった。やっぱりあのネズミには色々秘密があるみたいじゃないの。今回の記事冒頭で長々と書いた甲斐があったというもの。4話のタマちゃんの謎現象が大真面目に解明されちゃうのか。この作品に相応しい、エキセントリックな結末を期待しよう。

武蔵と教員艦隊の戦いの描写自体は悪くない。こういうのが観たかった、と思わせてくれる。それだけに、場面転換なり、シリアスから日常・ギャグシーンの繋がりが悪いことが残念でならない。これまでの話もそうだが、尽く興を削がれる。もうこれは、「この時点では武蔵の状況を晴風は知らないから」という今話だけの話ではない。これまでのストーリー構成と見せ方の問題だ。キャラ立ての1人称を作中でツッコませたり、つまらない一人芝居をやめないのも問題だ。

そして3話では武蔵のことを結構アッサリ割り切ったのに、艦長が名台詞(予定)の「海の仲間〜」を捨てて幼なじみを選ぶシーンですか。このシーンは本当に度肝を抜かれました。こんな展開あるんですね。

「助けに行く」という艦長に対して、これまでの艦長の行動を踏まえつつ、副長がごくまともな理屈で引き止めるわけです。ここまではいい。この後です。涙ぐみながら引き止めようとする副長と、その様子が艦内中に聞こえ渡っている様子まで見せておきながら、それでも艦長は助けに行っちゃうし、そんな艦長を副長含めて誰も止めないんですよ。

艦長は、自分の信念と、副長にあれだけ親身に言われたことに何の躊躇もない。今後の伏線にしては、今話で唐突に私情を挟ませすぎて、キャラ描写が破綻している。現時点では艦長としても人間としても最低にしか映らない。

副長を始めとした他のメンバーも身を挺して艦長を引き止める(拘束する)こともなく、そのまま艦長を行かせてしまう。特に副長はあれだけ言ったのなら、艦長を絶対に行かせないように押え込むなりしてもいいのに、これも話の都合か、やらない。ギャグ描写のときは饒舌なくせに、艦橋のメンバーも主体的にしゃべらない・行動しない(リンちゃんなんて、今話の絡みはこのシーンで回収しない)。話の状況から、艦長と副長がまた揉めてる、程度の問題ではないはずなのに。水上を走れるカッコ良い乗り物もすんなり発艦させている。しかもその艦長を副長以下、晴風で追いかける始末。

単に艦長が「独断で幼なじみを助けに行く・行かない」の是非を作品のスパイスにしているのではなく、作中でどのキャラも”活きない”展開になっているのに驚きました。これをキャラの成長過程というなら、お粗末も良いところです。これを踏まえて、さらに今後の話で艦長派・副長派の派閥ができるような展開があるとしたら、キャラとしても、作品としてもダメダメでしょう。

とまあ、思わず憤っているところに、複数いるネズミの描写が出て、とても癒やされました。もう黒幕は何でもいいですよ。早く楽にしてください。

砲弾の直撃を回避させたタマちゃんの神業はすごかったです。あ、この能力は4話のネズミのせいでもう既に人間じゃなくなっているから、という展開はどうですか? これなら考証面でケチのつけようがなくなりますよ。作品としてどうかは知りませんが。

幼なじみのもかちゃんは助けを求めているようで、あれでさらに操られている、程度の裏はかいて欲しいですね。ようやく助けたと思った艦長をまた絶望させるの。まあ、もかちゃんを武蔵とともに"謎"にしなかった分、どうせ甘っちょろい展開になるのでしょうが。もかちゃんに気を取られて事故った艦長ですが、ぶつかったのが岩礁なのか船の残骸なのかは、もうどうでもいいです。それよりも艦長がネズミを持っていたら、4話のタマちゃんみたいに海面を謎のジャンプして武蔵に乗り込めたのかと思うと、残念でしょうがありません。次回も要注目ですね!

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