デジタルエンタテイメント断片情報誌

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天下分け目の楽しみは戦う前から 「関ヶ原の合戦」に思いを馳せる

前哨戦や偽計、撒き餌といった、あらゆる種類の”戦い”の前段階に惹かれる。意味からは逸れるが調略、姦計のような言葉にも痺れる。

そしてそれらが何故輝きを増すかと言えば、その後に大きなイベント、ターニングポイントを迎えることになるからだ。


そんな歴史上の戦いの一つが、「関ヶ原の合戦」(1600年)なのだと思う。

教科書だと大抵、石田三成(五奉行)対家康、その後の豊臣家滅亡の流れで重要な語句として流される。年号も覚えやすくてしょうがない。だがこの時代を題材にした小説、ドラマでは欠くことのできない出来事だと思う。

そんな関ヶ原の合戦を本能寺の変後、豊臣秀吉の天下統一から一連の歴史の流れとして解説、分析した本を手にとって久しい。『関ケ原合戦―家康の戦略と幕藩体制』(著:笠谷和比古 講談社選書メチエ、講談社学術文庫)のことである。現在は文庫版で発売されている。

特筆すべきは小説やドラマといった創作でデフォルメされるか、またはスポットライトを浴びにくい、

  • 家康暗殺計画と石田三成襲撃
  • 吉川、毛利と徳川家康の関係
  • 岐阜城攻めの意義

これらについての研究を筆者が各種資料を手繰って、解明・論証している点である。本書で見識を得ると、その後の各大名・武将の働きを見る目が変わるし、創作と学問的研究の違いにも大いに興味が沸くのではないかと思う。ちなみに徳川秀忠の遅参についても単なる”失態”扱いしない見解を筆者が述べている。

そして冒頭で書いた通り、戦争・戦闘に感じるある種の派手さや華やかさよりも、人間が歴史で繰り返してきた営みに惹かれるというものである。もちろん生死のかかった戦いの壮絶さ、陰惨さを忘れているつもりはない。だが血を流した過去の残酷な部分だけを取り出して、私が無分別に振る舞い、行動するわけではない。

ゲームで追体験する「関ヶ原の合戦」

そんな関ヶ原の合戦の一端でもいいから追体験したい。古いゲームだが、最近そんなゲームをプレーする機会を得て興奮している。『関ヶ原』(アートディンク)だ。元々はPC-98他対応のPCゲームで、1991年発売。最近都市開発SLGの『トキオ』も配信されていて話題にしたところだ。

プロジェクトEGGというゲーム配信サービスで、日本で発売されたPC・家庭用ゲーム機の作品を中心に、1990年代くらいまでのいわゆる”レトロゲー”を復刻・配信して遊べるサービスがある。今年そのラインナップにめでたく『関ヶ原』が加わったのだ(配信価格:500円)。

game.watch.impress.co.jp

知っている向きには今更だろうが、合戦前に権謀術数を駆使し、東軍・西軍どちらの味方につくか諸大名と駆け引きした上で「関ヶ原の合戦」に臨むという、2段構えのSLGだ。作品の魅力は下記にも詳しい。
www.amusement-center.com

ちなみにGW中に本家のアートディンクがセール(~5/6)をやっている。こちらではWindows版の『関ヶ原』が買える。大変ありがたいが、今どき対応機種がWindows95・98~2000はないだろう⋯⋯。現在サポートされているOSに対応する版を発売する気がないというのは残念だ。それならばEGGの方が確実というものだ。
eshop.artdink.co.jp


このゲームに西軍(石田三成)で挑んでいるのだが、これがなかなか手強い。このゲーム、「信頼度」、「忠誠度」のようなパラメータは表示されないのだ。各種コマンドを実行しても口語による返答・返事のみ。だから取り交わしや脅迫の結果は合戦になってからでないとわからない。合戦当日には裏切られて相手陣にいるかもしれない。その緊張感や疑心暗鬼の気分が何とも言えず心地よいのだ。

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インターフェイス等々、現在からすると大味に感じる箇所も多い。最新のゲームに緻密さは及ばないだろう。だがそこがまた戦国時代、我々にとって”便利”で溢れた現代との違いを追体験させるようで一層面白い。

遊び方によっては、「え、この大名を西軍に?」みたいなこともできるそうで、ちょっとやり込んで石田三成の無念を⋯⋯歴史の流れ云々書いといて、最後は判官贔屓というね。大谷吉継にはなれないだろうなあ。

プロジェクトEGG配信SLG『トキオ〜東京都第24区〜』の魅力

プロジェクトEGGというゲーム配信サービスがある。知っている向きには今更だろうが、日本で発売されたPC・家庭用ゲーム機の作品を中心に、1990年代くらいまでのいわゆる”レトロゲー”を復刻・配信して遊べるサービスだ。

https://www.amusement-center.com/project/egg/

これが当時実際に遊んだ向きには懐かしさ、あるいは再チャレンジしたくなるラインナップで嬉しい。近年になって移植・リメイクされた作品のルーツを辿りたくて遊んでいるゲーマーもいるのではないか。いずれにせよ、当時のソフト・機器が手に入れにくくなっている昨今、大変意義あるサービスだと思う。

このサービスで2018年に配信されたシミュレーションゲーム(以下SLG)、『トキオ ~東京都第24区~』(アートディンク 1992年 オリジナルはPC-98他、Windows98版あり)を正月から遊び始めたのだが、やはり面白い。今回はせっかくなのでこの作品とその魅力を紹介したい。今後もEGGで気になるタイトルがあったら記事にするかもしれない。


https://www.amusement-center.com/project/egg/game/?product_id=1459


『トキオ』は一口で言えば、『シムシティ』型の都市開発・建設SLGだ。宇宙に浮かぶスペースコロニー、東京都第”24”区の区長になって区の行政を進めていく。区長としての裁量も始めから国家並みに大きく、最終的には区から「独立」することもできる。だが「東京都~」というのがこのゲームのミソで、実に日本らしさ溢れるシステムや設定がふんだんに盛り込まれているのが魅力なのだ。

ちなみにグラフィックも『A列車で行こう』シリーズの流れを組んだ当時としては美麗なもので、大げさだが「日本のゲームがシムシティ(初代)を超えたな」とPC-98版を遊びながらほくそ笑んでいた。その後シリーズが『2』までしか続かなかったこと、その後のアートディンク作品と『シム』シリーズの発展を辿ると、今でもやるせない気持ちになる。


話を戻すと、当然のごとく各種税率を設定できたりする。酸素税はこのゲーム世界特有なもの。スペースコロニーでは人工的に酸素を作っているので、税金がかかるのだ。


今ゲームをやり直していると、この年金設定、必ず徴収額を下げて支給額を上げ、支給開始年齢を引き下げてやる、と息巻きたくなる。


また、公共施設の建設といったこの手のゲームで基本的なコマンド以外に、区議会で条例を制定することができる。もちろん区政の状況によって、賛成・反対の結果が変わる。

画面の「公共事業による強制立ち退き」はデフォルトの区画を整理する際には絶対通したい条例なのだが(これがないとデフォルトの住居が整備できない)、最初から上手くいかないんだなコレが。条例の中には際どく感じるものもあるが、ゲーム内で意図的、差別的な表現や効果はないのでご安心を。むしろこの”お遊び感覚”がこの作品の魅力なのだ。


実はそういった遊び心は他にもある。区民に電話をかけて不満や要望を聞いたり(各コマンドで登場する局員も当然この街に住んでいる)、テレビを観て流行をつかまえたり、外出して居酒屋や定食屋の値段を見ることもできる。

店の値段を見て「最近イカが高いんだな」などと思いながらイカの輸入を増やしたりすることもできるのだ(トキオは宇宙にあるから”輸入”と”宇宙”航行・観光が重要なのね)。


それでも近年の進歩した”箱庭系”SLGと比べると、大雑把に見えたり、グラフィック含めて時代がかって見えるかもしれない。確かに近年の作品が追求しているような、緻密なグラフィックもない(当時としては画期的だったが)。また住民の一挙手一投足を追いかけて生活する様子を見たり、賄賂や政治工作といった生々しいコマンド類を実行することもできない。

だがプレーしていくにつれて、決して劇的ではなく、支持率や人口といった数値が徐々に変わっていく様にある種のリアルさを感じる時がある。実際に話したことも、会ったこともない住民が確かに生活していて、自分の”仕事”に反応していることに、実感が湧いてくるのだ。

これは現実の仕事や社会生活とのリンクを考えるとなかなか味わい深い。企業やプロジェクトの規模は様々だ。目の前にいるメンバーだけで完結し、成果が丸わかりの仕事もあれば、一度も会ったことのない相手・団体のためにサービスを提供していることもある。独立して働いている人間もいれば、大組織で働く人間もいる。それをゲームに落とし込み、表現するのは何も綺麗なグラフィックや動作環境だけの役目ではないと痛感する。


今から新たにこのゲームを、という人は正直少ないと思う。だが、昔遊んだことがある人はもう一度遊び直すと、また発見があるかもしれない。私は懐かしさよりも、当時気づかなかった、先進性を見出して感心している。


※そうそう、このゲームは4年に1回選挙があって、落選するとゲームオーバーなのね。ホントよくできてるでしょ? 最初の4年目でこれが乗り越えられなくてゲームを放棄する(した)人が割といるっぽいので、攻略法を簡単に。まずは支持率50%以上を維持して、各町の議席数を1にしておこう。これで条例の制定含めて多分乗り切れるはず。なんてことはない、当時のベーマガ(マイコンBASICマガジン)で見たのだ。間違ってたらすいません。プレイ中なので間違っていたら記事訂正します。


ひとりの時間の過ごし方

お題「ひとりの時間の過ごし方」

いつもひとりです。

それは置いておいて、話題に困っているわけではないのですが、初めてお題スロットを使ってみることにしました。いきなり表示されたお題を使うのはシャクなので、一回だけ回す。そうしたら今回のお題でした。座りがよいので、ヒネリもなく記事タイトルに。

ひとりで過ごす時間には無限の可能性がある。仕事中に「今日仕事終わったら○○しよう」と考えるのは不真面目のそしりを免れないかもしれない。だが、ようやく自分がそういう風に仕事と付き合い、コントロールできるようになったという余裕と喜びくらい、ささやかに味わってもよいではないか。

まず家に帰って音楽を聴く。仕事帰りにCDを漁りにショップに向かうこともあるが、かつてほどの頻度ではない。配信が便利過ぎる。私が使っているのはSpotify。Amazonでも何でも良し。
www.spotify.com

帰宅中の交通機関で聴くこともある。音楽プレーヤーを持っているのが音楽好きのつまらない意地か。昔はポータブルCDプレーヤーを携帯して購入したCDを即聴いていた。音楽の貪り方は今より激しかったかもしれない。

Apple iPod touch (32GB) - ブルー

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電子書籍リーダーも使っているが、特に新書を読むのが好きだ。電子書籍化されていない本、電子書籍より安く古本で値崩れしている”名著”の類や、流行り物を探して読んでいる。CDを買わなくなったくせに、変なコレクター根性が残っているのだ。きちんと御託を並べたくて、こんな本を読んだりする。

詭弁論理学 (中公新書 (448))

詭弁論理学 (中公新書 (448))


相手が必要な遊びをひとりで遊ぶのも楽しいもの。そこで将棋の登場。こちらが眠たかろうが酒を飲んでいようが、冷酷に次の一手を繰り出してくれる最強の遊び相手。強くすると勝てる気がしないのに、なぜか新し目のソフトを購入してしまう。私のアップデートはいつなのか。

マイナビ マイナビBEST将棋ワールドチャンピオン激指10優勝記念

マイナビ マイナビBEST将棋ワールドチャンピオン激指10優勝記念


自宅に帰るとコーヒーが飲みたくなるが、インスタントだけでは味気ないので、コーヒーミル(豆挽き)を買ってしまった。といっても毎日使わないのでコンパクトなものを。豆情報だが(コーヒーの方ではない)、このミルは機械の上部に豆を満タンに入れて、3杯半くらいの分量になる。一度に挽ける豆の分量が正確に書いていないのね。

HARIO ( ハリオ ) 手挽き コーヒーミル ・ セラミック スリム MSS-1TB

HARIO ( ハリオ ) 手挽き コーヒーミル ・ セラミック スリム MSS-1TB


ひとしきり並べた結び・結論が、結局冒頭に戻る手法で書いてました。ベタだなあ。しかも何も生み出していない。

『ガールズ&パンツァー最終章』第2話公開情報・他雑談

上映予定が発表されて以降、続報がないのかなと思って様子を見ていた『ガールズ&パンツァー最終章』第2話ですが、どうもなさそうなので雑談でもしておきましょう。情報が遅い? いやいや、正直もう少し本編にまつわる情報が欲しかったのですよ。切実に。

『ガールズ&パンツァー最終章』第2話の劇場上映予定が発表

公式サイトにデカデカと載っている通り、上映予定が発表されました。来年2019年6月予定ですって。内容は現在公開されている予告動画だけでは正直なんとも。”大苦戦”を打ち出しているのは、わかりやすいブラフでしょうか。それともまさかの敗退? カチューシャにはカッコ良い所を見せて欲しいですね。プラウダのカリスマたる所以を。『劇場版』では期待させつつ尻すぼみだった感があるので。

※画像をクリックすると動画が再生できます。

上映予定の初出は7/26に行われたアプリ『ガールズ&パンツァー あつまれ!みんなの戦車道!!」の公式生放送から。生放送中も、「ようやく」「随分先ですね」のような話の盛り上がりもなく、結構サクッと発表してましたね。そりゃあ「時間をかけた分クオリティにもぜひご期待を」みたいなことは、もう言えませんわな。『劇場版』の公開前にも同じようなこと言ってましたし、ねぇ?

業界関係者・事情通でもないので、制作側の状況を知る由はないし、知っていたら尚の事こんな記事で書いたりしない。公開時期にしたって様々な”兼ね合い”があるのだろうが、詮索する気もない。

ただ、『劇場版』や『最終章』第1話の感想を書いた頃に抱いていた「アニメ作品の映像・技術進化として、新たなシリーズがTVで毎週放送される日が来て欲しい」という願望は、現在の状況からすると相当厳しい。公式ブログの「さほどお待たせしない形で告知出来れば」が、まさか来年とは。『劇場版』以降、完成・公開までに時間がかかり過ぎているように思う。

そもそも『最終章』と銘打っているのだからもう作品は終わりだろ、ではなく、「TV・アニメでこんな映像ができる・観られる」という驚きや喜びをもう一度、できれば毎週味わってみたかった。これほどまでにアニメのジャンルとして唯一無二になるとは思わなかった。

⋯第3話以降は半年、せめて9ヶ月おきくらいの公開にならないか。

アプリ『ガールズ&パンツァー あつまれ!みんなの戦車道!!」他雑談

『最終章』第2話の上映予定が来年だった一方で、いきなり配信開始されたアプリ『ガルみん』。細々とやってます。描き下ろしイラストは全体的に巨乳化してますね。柚子ちゃんはバレーボールでも詰めているのかと。そして大野ちゃんがえらくグラマー。

あとはキャラクター同士の関係・交流がどう盛り込まれるのか、今後のアップデートに期待。個人的に、お金を払うのはそれからでも遅くないと思っています。これがないと本編同様、キャラは多いのに遊んでいて素っ気なく感じるときがあるかも。登場人物が多いのはこういうゲームでも強みになるのでしょうが、難しいところなのでしょうねぇ。


それにしてもクエストをやっていて再認しましたが、やはりTV版前半・アンツィオ戦OVAは良くできていますね。この頃は戦車が飛んだり跳ねたりも多くなく、装甲の薄い箇所を狙って至近距離で目まぐるしく⋯という倒し方もほぼない。それでいて作戦の応酬やタイマンが観ていて興奮する。ストーリーの駆け足な感は当時もありましたが、キャラの台詞回しもまだ自然に耳に入ってきます。アンツィオ戦OVA以降、どうも雑味を感じる説明ゼリフがたまにあるのですね。「いや、わざわざ”日本”ってことわらなくてもいいのに」みたいな感じで。

『最終章』第1話が公開された頃の『Febri Vol.46』(一迅社)のガルパン記事を読むと、やはり映像のスピード感を追求しているそうですが、もう戦車が試合中に故障したり、遠距離射撃で勝敗を決める場面はないのかなあと思うことしきりです。OVAとはいえ劇場公開が前提で、しかも4DX上映まで考えると、「静と動」よりも「動、そして動」の画作りになってしまうのでしょうか。

Febri Vol.46

Febri Vol.46

  • 発売日: 2017/12/26
  • メディア: 雑誌

その点で言うとキャラ・チーム同士の会話や学校間の関係描写なんて、むしろ増やしたらガルパンの世界観が広がると思うのですが如何。試合外で「戦車道のある日常」を見せて、一層ファンを戦車戦に引き込むわけですよ。アプリでもネタにできるし。アンツィオのOVAはその辺りも巧かったなあ。

といったところで、遅まきながらアプリで遊びつつ『最終章』第2話を待ちたいと思います。

パーソナルコンピューター情報誌『ログイン』休刊10周年・記事更新400日目記念 パソコンの恐い話

そういえば雑誌『ログイン』(エンターブレイン※当時)最終号の2008年5月24日号発売から、10年が経っていました。おいワーイ! そして当サイトは400日目の更新です。おいワーイ! 

寒いノリの書き出しで恐縮ですが、これが『ログイン』っぽく書いた結果であり、10年以上ブログ続けてようやく400日目にたどり着いた人間の無様な姿です。その辺がわからない輩に何を言われても気にしない(全国気にしない協会)。

大体400日目って、1年ちょっと連続更新したら到達する日数ですよ。ちなみに200日目の更新は3年前、300日目の更新は半年前です。この勢いで、500日目の更新は3ヶ月切りたいと思います。ん?


それにしても、もともと更新の少ないサイトで、はてなブログ移行後もひっそりと検索流入だけ狙っていたつもりだったのに、なぜかスターがついたり読者登録が増えたりして困惑気味のまま更新していたら400日目になってしまった。今までは適当に更新頻度を調整して400日目の更新を指折り数えていたのだが、なまじ連載記事もどきをやっていたがために、今回は慌てて記念記事をねじ込む羽目になった。ニンともカンとも。

ここまで書いて、「『ログイン』てなんすか?」という無粋な質問が出るのもナンなので、恒例のAmazonで今も見つかる、つまらないと評判の最終号もリンクしておこう。

LOG IN (ログイン) 2008年 07月号 [雑誌]

LOG IN (ログイン) 2008年 07月号 [雑誌]

  • 発売日: 2008/05/24
  • メディア: 雑誌
古くはアスキー、最後はエンターブレインから発売されていた、『ログイン』というPCゲーム雑誌があったのね。IDとパスワードのアレで名前は毎日のように見るんだがなあ。そういう時代が到来してから死んでしまった雑誌。早漏、いやどちらかと言うとPC雑誌のくせに歴史系の記事がやたら印象深かったで候、みたいな雑誌。当時のアスキーが、エンターブレインが、という話はしませんよ。私は当事者でもないから。かといって美化もしない。

ちなみに最終号の巻末で予告されていた27年分の集大成『紙のログイン(仮)』は今だに発売されていません。まあログインならそんなもんだ。

パソコンの恐い話

最初は「納涼」とつけていたのだが、休みが明けたら涼しくて過ごしやすいじゃねえか。やめよう、中止中止。

◆恐怖の自動書記

私のマッキントッシュのキーボードは自動書記します。”だたこ”というものです。
(『ログイン』 No.14(1995/7/21) アスキー P.158)

まずはパーソナルコンピューター情報誌『ログイン』のNo.14(1995/7/21)より、『パソコンの恐い話』の”地獄からの一問一答”。大げさな。
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一昔前はドラマ・小説なんかでもありましたね。誰もいないはずの部屋で、ワープロかパソコンが起動して、キーボードがカタカタ音を立てている。目に見えない何者かがメッセージを入力しているのだ⋯。今ならIDとパスワードも知ってなくちゃ無理ですわな。幽霊が音声入力⋯Googleドキュメントは認識してくれるのだろうか。

ちなみにこれはMacway(テックパーツ)のキーボードの初期バグだそうです。あー恐かった。

そう言えば、『ぷよぷよ』のやり過ぎでPC-98のキーボードがバカになったことがあります。逆パターンだね。PC-98はアクションゲームでも基本キーボードで遊ぶわけ。後にSPITALのジョイスティック(キーボード端子につないで、キーの割り振りを記憶させるタイプ。今はプレミアがついてて苦笑)も購入したなあ。

◆恐怖の『プリンス・オブ・ペルシャ2』

次に、『ログイン』でも攻略記事を連載していた『プリンス・オブ・ペルシャ2』(1993年 インタープログ)の話。2000年代になって、ようやく一般的なコンシューマーで遊べるようになった、地味な2作目。『プリンス・オブ・ペルシャ』シリーズをプレイするのは多分25年ぶりくらい。恐い恐い。

前作は上の階へ続く扉を開けるために、フロアを最短でウロチョロすれば何とかなったのに、今作は何というか、イヤらしいトラップが多い。時間制限以外にも、すんなり行かせねえぞ、みたいな仕掛けが邪魔をするのだ。あと、当時ディズニーの『アラジン』がヒットしていたせいか、ストーリー・演出と繋がるように操作して攻略するステージが印象的。
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そんなこんなで、ようやくステージ10にたどり着いたのだが、この建物にいるガッチャマンみたいな兵士(上記画像右)をどうにかしたい。数は多いわ、攻撃のタイミングが独特な上にこちらの攻撃は防御する、別のシマに逃げても追いかけてくると、鬱陶しいことこの上ない。おかげでロクに探索できないじゃねえか。でも頑張るぞ。


なんか恐い話じゃなくなったな。まあいいや、新旧問わず、こうして死ぬまでゲームで遊べる今の世の中が恐いんですよ。という『ワンダービット』(島本和彦)オチにして、それでは股。

競馬という娯楽の愉しみ

「競馬を楽しむ」、ってタイトルにすればいいのにね。「愉しみ」ってのも洒落たつもりかね。まあいいや。

とにかくタイトル通りの記事なのだが、”娯楽”というのは明記しておきたかった。
だってこういうのを書くと、ネットでも実生活でもいるでしょ? 「競馬よりも投資の方が儲かるから」みたいなことを仰る御仁が。まあ極端な話題がウケる昨今、仕方ないことなのかもしれない。

その辺りも含めて、今回は、私にとっての”競馬”の話。

競馬は娯楽である

私にとっての競馬は娯楽、コレに尽きる。前述の通り、生活に直結する金儲けの手段として資産運用と同一視したり、予想紙的な話を展開する気は毛頭ない。娯楽なので、好き嫌いも大いに結構。ギャンブルと言うだけで眉をひそめる御仁にまで、この記事は読んでいただかなくてもよい。

そんなことを先人がちゃんと宣言しているから引用しておこう。菊池寛の『我が馬券哲学』だ。「競馬好き」っぷり溢れる文章なので全文紹介したいが、私のスタンスと一言一句違わない一文だけ。以下引用:

一、馬券買に於て勝つこと甚だかたし。ただ自己の無理をせざる犠牲に於て馬券を娯しむこと、これ競馬ファンの正道ならん。競馬ファンの建てたる蔵のなきばかりか(二、三年つづけて競馬場に出入りする人は、よっぽど資力のある人なり)と云わる、勝たん勝たんとして、無理なる金を賭するが如き、慎しみてもなお慎しむべし。馬券買いは道楽也。散財也。真に金を儲けんとせば正道の家業を励むに如かず

(『我が馬券哲学』より)

うーむ、何も付け加えることはない。先人と言えば、もう一人、”競馬の神様”、競馬評論家・大川慶次郎の言葉も紹介しておこう。『競馬神様の法則』(三心堂出版社)より。以下引用:

私がこの馬のことを「そのうちきっと走りますよ」と言ったんです。で、それを聴いたファンが、ある時この馬の馬券を買ったところ、残念なことに負けてしまった⋯。
怒って、投書をよこしてきましてね。「命から二番目に大切なお金を賭けたんだ。軽率なことをいっては困る」と。
困るのは私のほうです。すぐに「競馬に使うお金が命の次に大事なら、あなたは今すぐに競馬をやめるべきです」と返事を出しました。

(『競馬神様の法則』  三心堂出版社)


大体投資の話自体、私自身やっているやっていないに関わらず、ブログの話題としては敢えて避けている。もちろん他人がするのはご自由にどうぞ、だ。例えば天下国家や宗教の話は、(自身の興味・関心とは別に)SNSや職場ではしない、という向きは少なくないはず。それと同じこと。そして少なくとも私は娯楽の意味を多少は心得ているので、冒頭で書いたような切り口で競馬・ギャンブルの話はしない。

ここまで書くと皮肉が過ぎるか。でも今どき、この程度は記事として配慮しておこう。

私にとっての競馬の魅力

競馬という娯楽には無数の魅力がある。その中で私が挙げるなら、血統や戦績を見て予想するのが面白い、レース展開に興奮する、特定の競走馬や騎手・厩舎のファンである⋯⋯といったところか。的中した瞬間にお金が増えてアドレナリンがドバドバ状態も格別だ。別にいいだろう、自分と周囲に迷惑をかけなければ。最近はグレードのついた、所謂大レースだけ遊ぶことも多い。

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もちろん、馬の走る姿が美しい、そういうのも文句はない。私は馬の走る姿自体に特に感銘は受けないが。一生懸命走っているかもわからないし、むしろ馬の気持ちなんてわからないから、良い。人間の気持ちだってロクに理解できてないのに

◆自宅で楽しめる

家で楽しめるから、という魅力は強い。JRA、地方競馬ともにネット環境があれば家で馬券が購入できる。特に地方競馬・SPAT4の充実ぶりは圧巻だ。おかげで競馬場に行かなくとも競馬が満喫できるようになった。なので私は競馬場へ行くことも特段オススメしない。

電話・インターネット投票 JRA

SPAT4 インターネット投票

◆競馬SLGが好き

競馬ゲームの貢献度も高いだろう。私が競馬にハマるきっかけもゲームだった。今だにウイニングポスト7を延々と遊んでいる。元々はビクターの『クラシックロード』シリーズのほうが完成度が高かったのだが、競馬ゲームに関しては、現在コーエーテクモの一強状態だ。

WinningPost7 MAXIMUM2008

WinningPost7 MAXIMUM2008

  • 発売日: 2008/02/15
  • メディア: CD-ROM

◆競馬とお金

競馬に月いくら使うか、という話も少ししておく。月だろうがレース毎だろうが「娯楽と許容できる範囲」というのが当然なのだが、カネについては指標が欲しいという向きもあるだろう。ここで前述の『競馬神様の法則』(三心堂出版社)から紹介したいのが、「月収の1/6」はどうだろうか。

例えば厚生労働省の平成28年学歴別初任給をみると、競馬で遊べる成人になりたての頃の平均初任給は16万~23万、月収20万程度とみていいだろう。20万円の1/6、3万円程度使うとする。土日・月8回遊ぶとして、1日の費用は4千円弱だ。

4千円でどれだけ馬券が買えるかというと、百円単位で買えば40通りも買える。1レースで40通り買ってもよし、その日の全レースいかに買うか考えてもよし、メインレースこの一頭に全てを賭けてもアリだ。

こんな感じで収入・馬券購入の結果ごとに調整するのはどうだろうか。

◆”ドラマ”を感じるもよし

私が競馬に注目したきっかけは前述の競馬ゲームと、ある騎手のおかげだ。そんな話を付け加えておこう。
元JRA騎手、大崎昭一の話である。

大崎昭一の近走成績|競馬データベース - netkeiba.com

昨今、所謂ベテランや「○○界最年長」みたいな選手がスポーツニュースを賑わせているが、53歳まで現役(騎手生活36年)で、1000勝目指して苦闘していた(引退時970勝)姿は、今ならもっと注目されたと思う。

幸い晩年のレースを見る機会があり、年齢を感じさせないアグレッシブな騎乗が好きだった。ラチギリギリの経済コース、前目の位置取りを狙い、腕っぷしで着に残る。思いきった逃げ、追い込みも仕掛ける。現在の外国人騎手に近い気がする。それ故かケガも多かったようだ。

大崎昭一は日本ダービー2勝ジョッキーである。後々知って凄いと思ったレースは”TTG”・グリーングラスのラストラン、有馬記念。所謂テン乗り・初騎乗でこのレースぶりである。今なら3コーナー辺りでもっとざわめくところではないだろうか。グリーングラスについてはこちらの日刊復刻記事が良い。

そんな大崎昭一の晩年の話を綴った本で、『瀬戸際の勝負師』(著:井口民樹 現代書館)がある。大崎昭一だけでなく、村本善之や清水英次といった、元騎手の興味深い話が満載である。清水英次の写真さえ間違っていなければ。

ちなみに案外知らない競馬ファンがいるので書いておくが、現JRA調教師の大竹正博師の実父が大崎昭一である。正直に書くと、これがあって私自身、大竹厩舎所属馬の馬券の取捨に躊躇することがある。だからこその娯楽なのだ。

最後に:今春の競馬シーズンに寄せて

如何に愉しんでいるかの話を一通りしたので、最後に今春競馬の話をしておこう。

何と言ってもクラシックレースである。特にダービー。今年は注目している馬が沢山いる。キタノコマンドールなんてオーナー辺りに眉をひそめる向きもいるだろうだが、私のような偏屈はそういう馬が活躍するのにもニヤニヤしてしまう。

ブラストワンピースも気になってしょうがない。これだけ書いて買わずにハズレたら恥ずかしい。でもそれをやってしまうのが競馬なのだ


やはり競馬は面白味のある”娯楽”だ。

1月のゲーム雑談

正月はゲームをやる月、と書くとタイミング的に嫌がらせになるのか。まあいいや。そういえば今年はゲームの話をしていなかった。

携帯電話でドラクエやテトリスといったメジャーなゲームができるようになった頃、確かPCゲーム雑誌ログインで当時編集者だった青柳ういろうさん*1が、「そんなファミコンで遊んだゲーム今更やって面白いのかよ」みたいなことを書いていた。携帯のゲーム機化という興味・喜びよりも、ゲームを遊び倒しているゲーマーの意地を感じて当時は嬉しくなった記憶がある。

コンシューマーが売れなくなった、スマホで料金が発生するゲームのゲーム性云々が語られて久しいが、そもそも世に溢れたゲームをどれだけ遊んで楽しめているのか。全ては無理にしても、話題作は一周しているのか。ではやり込み度はどうなのか。そんなことを考えながらゲームを追いかけていると、なかなか最新のゲームをプレイするに追いつかないことがある。

この時代に”生き残った”といって良い、ナンバリングタイトルのゲームですら最新作を、という風にはいかない。この正月は私の好きなマイトアンドマジックシリーズを遊んでいた。PS2の『デイ・オブ・ザ・デストロイヤー(8)』とPCの『ヒーローズ オブ マイト&マジック4』だ。

いずれもすでに2つ3つ先の最新作が発表されているゲームだ。だがシリーズの中でこの辺りの作品の評判が良い。ネットショッピングやダウンロード販売がごく当たり前にできる今だからこそ、我関せずで「少し前の名作」を購入・遊ぶのもこの時代のスタイルではなかろうか。

その意味で冒頭で書いたような、昔遊び倒した人間が沢山いるようなゲームでも、遊んだことがない、もう一度遊びたければ今遊んだって良い。SteamやGOGのラインナップを見ると、そんな流れも来ているんだろうなと思っている。

*1:青柳昌行さん。現:とても偉い人。流石にいい加減なこと載せて怒られたくないのでいつの記事か探したが、見つからなかったので後ほど。全然違っていたら記事訂正します。キーワードリンクは・・・気にするな。

PCと戦車と雑誌とネットの輪廻

今回が300日目の更新です。おいワーイ! やりました、10年以上ブログ続けて300日目ですよ、奥さん。これが継続は力なりってヤツですね、ウヒヒ。1年継続したら達成できるくらいの力を10年で開放してしまった。ちなみに200日目の更新は約2年半前です。何の自己顕示をしているのかわからなくなってきたので、今日はこの辺にしておいてやる。

まあSNSとその内部での流行り廃りも傍観する中で、表現の手段としてブログが続けられるのはありがたいことですな。ネット検索でも引っかかることですしね。そういえば料理・食事や所有物紹介系のブログってまた流行ってんの? なんでい(植田まさし風)、色々と一周回ってんな~。

そうそう、最近他人のブログを漁っていたんですが、今だに書き出しで「どうも○○(idやHN)です」みたいに名乗るブログも多いんですね。中には「どうも、今日電車で2回もウンコを漏らした恐怖ネギトロ人間です」みたいな、お寒くてどうでもいいプライベートを追加しているのも久々に見かけて、これが売名には有効なのですか? ファン向け? 私もやろうかな。どうも、元ログイン投稿者の連卵円形です。ログインって何?

⋯それでは今回の特別記事です。ここまで読んで、何がなんだかわからない人がいても気にしない。(全国気にしない協会)

私とM41ウォーカー・ブルドッグ

私がM41軽戦車を初めて知ったのは、忘れもしない子供の頃。アバウトだね。ご多分に漏れずタミヤのプラモデルだった。当時は確かモーターライズ版で黒い箱に入っていたと思う。これを特撮が好きだった私は早々に「日本でも使用された戦車」と認識し、箱と完成品(塗装なし)を眺めて遊んだものだった。そしてすぐに壊した。

実はそれからのことはよく憶えていない。ただ、61式戦車と同じT字のマズルブレーキは、私の「思い浮かぶ戦車の砲口」ナンバーワンになったことは確かだ。当時戦車を描けと言われたら、どこのどんな戦車だろうがT字のマズルブレーキを書き加えただろう。恥ずかしい。まあそれだけ時が過ぎるにつれ、戦車への思いが薄れていったのだ。

ここでマッチー松本大王くらいガチンコの戦車好きなら、数年後にベロナタンクプリント(Bellona Military Vehicle Prints)を購入したりして戦車に再会するのだろうが、残念ながら私は当時そこまで入れ込んでいない。実は今もそこまで入れ込んでいない。そんなこんなで20年以上が過ぎた。

というわけで、このたび別の記事でさんざ話題にしているように戦車の話をするようになったので、前述のモーターライズ版を買おうと思ったのだが、もう売っていなかった。なんともはや。


今回チラ見したのは、パーソナルコンピューター情報誌『ログイン』のNo.23(1995/12/1)より、バカチン市国第77回(世界イギリス紀行)です。マッチー松本さんの特別寄稿は、『俺とマチルダ』。このマチルダは1のことです。さすが。今戦車のアニメで有名なのは2のほうね。バカチン市国ってキーワードリンクあるのね。

これだけじゃアレなんで、ついでにNo.7(1994/4/1)の特集「ネットワーク秘宝館」の話も少ししておきましょう。ネット上にはお宝が眠っている、要はネットを使って手に入れられる物・できることを紹介している記事。フリーソフトやオンラインショッピング、データベースサービス等々⋯おおー20年以上前の話なのに、もう今と使い方ほとんど一緒。通信するには電話料金が高いって話が載っているが、今もやってる話なんだよなぁ。最後にネット利用の将来的な可能性と危険性までちゃんと書いてある。やはり世の中、繰り言なのですねぇ。これからも細々と更新頑張るぞ。

文中にチンコって書きたいからこの記事やってるのに、今回は忘れました。あ、一つ書いてるか。ん、二つか?

女の子も男の子も竹本泉でけっこうかいけつ

登場人物が(ほぼ)女の子しかでてこない漫画やアニメありますよね。ぴょんぴょんしたりバンド活動したりするやつとか。ああゆうのは男性キャラ登場絶対ダメ、っていうファン層もホントにいるのね。

まあ別に漫画やアニメが面白ければ女の子だらけでも結構なのだが、男性キャラ登場については、キャラデザ区別せずに可愛い男の子だせばいいじゃん、などと私は思っている。男の娘でなくとも、少年、美少年という感じですかね。性格も可愛げある「男の子」にして、ね。登場厳禁、みたいな扱いにせず男性とも絡む描写を入れる方が、女の子の可愛さも引き立つと思うのだがなぁ。

そんなことを久々に竹本泉の『よみきりもの』を読みながら考えていました。竹本先生の描く男の子ホント好き。外見も性格も愛らしくて、女の子と絡むと尚良い。こういう作風、もっと広まってほしい。恋愛描写、とまでもいかなくとも男女関係の絶妙なサジ加減がウキウキしてしまう。もちろん可愛い女の子がちゃんと描写されていることが前提ってわけですが。

登場する女の子では、ショートカットの娘はアタリが多い。というか巧い。あとメガネっ娘が可愛いのが流石。いわゆる丸眼鏡の伝統的キャラデザだけどキャラが立っていて破壊力がある。そうそう、ポニテも良い。もう全部か、ワハハ。

よみきり▽もの 2 (ビームコミックス)

よみきり▽もの 2 (ビームコミックス)

  • 作者:竹本 泉
  • 発売日: 2015/01/24
  • メディア: Kindle版
よみきり▽もの 5 (ビームコミックス)

よみきり▽もの 5 (ビームコミックス)

  • 作者:竹本 泉
  • 発売日: 2015/01/24
  • メディア: Kindle版

安いけど巷の本屋・古書店じゃ案外見つけにくいので、ネットで買うのが早い。状態も良いものが多い気がする(売れてないからか? うーむ)。電子書籍でもサクッと読めます。2巻、5巻あたりがお気に入り。竹本先生の漫画を読んだことがない御仁にも入門用として薦めたい。


”竹本泉”につられて買って面白かったゲームといえば、『るぷぷキューブ ルプ★さらだ ぽ~たぶる ⋯またたび』。こういうキャラゲーがPS、DS、PSPとちゃんと出ているのが竹本先生の地力か。本人もゲーム好きですからね。キャラゲーと書きましたが、ゲーム内容はキチンとしたパズルで結構手応えありのニクい作り。ギブアップする御仁もいるかもしれない。BGMというか歌の方向性も好き。まあゲーム中で聴けばわかります。こういうゲーム、もう発売されないのかしら。

音盤ルプ☆さらだ

音盤ルプ☆さらだ

  • 発売日: 2008/02/14
  • メディア: CD-ROM

『プリンセスメーカー2』を遊ぶ その2

いやもう、やはり面白いね『シヴィライゼーション4』は。徹夜して気がついたら朝方、みたいに遊んでしまうゲームに巡り会えて幸せ。昨年は久々に『マイトアンドマジック3』*1をプレイし直して徹夜したが、こうしてシリーズが継続している作品はどんどんプレーしないとなかなか世間に追いつかない。

しかし働き始めた頃は「もう昔みたいにゲームに割く時間も興味もない」と思っていたが、時間の問題が解決されると色々と遊びたくなるもんですな。社会人万歳*2。大人になってもゲームを遊ぶならゲーム雑誌の編集者だ、なんて考えてロング陰茎に、じゃなかったログイン*3編集者に憧れたこと、あったなあ。あ、ロング陰茎にも憧れてましたよ。でも長いだけじゃなあ。

チンコの話でしたっけ? あ、そうそう、ゲームを遊ぶ時間の話ね。実はちょうど、雑誌ログインで連載されていた漫画『ワンダービット』(島本和彦)の最終話「死ぬまでゲーム」のことを思い出していたのだ(掲載は「LOGiN(ログイン)1994/4/15 No.8」)。

どんな内容かというと、”老後の楽しみで観たかったテレビ番組をビデオに溜め録りしていた老人が、ビデオを消化していくうちに観るのは時間の無駄と気づいて「人生ビデオをためるヒマはあっても見るヒマなどなし」と息子に絶叫する。一方で、同様に買いだめしていたゲームを全部クリアーすることにした老人の友人は、ゲームにハマりにハマって抜け出せなくなっていた”、ていうお話ね。ゲーム雑誌らしいオチといえばオチですが、つい今の自分に重ねてしまった。エンターテイメントの性質について、深読みしてもいい話。私は別にしないけど。単行本は投げ売り状態のようだが、『ワンダービット』恐るべし。

ちなみに「LOGiN(ログイン)1994/4/15 No.8」は面白い号です。特集は「忘れ去られたファンタジー」で、ゲーム紹介ではなく、ファンタジー世界そのものを特集しているのがログインらしいです。こういう記事で紹介されたファンタジー小説(北欧神話やクトゥルフ神話もの)を読んだりして、ゲームを遊ぶ基礎知識を養っていたわけですな。そして「知らなかったほうがよかった世界」は「知られざるアタリ人の世界」。これは読み物。部屋中アタリ製品で埋め尽くされているコレクターの回。この”濃さ”とハマリものに対する”愛”、見習いたい*4。そして「お利口ちゃん倶楽部」もやってるよ! こんなに面白いのに雑誌の状態が割と良く、読んだ形跡があまりないのは、きっとエロゲー広告が少なかったからです、ツフフ。


・今、心新たに挑む『プリンセスメーカー2』(2回目)

たっぷりと陰茎、じゃなかったログインをダシに回顧やら市井に対する嫌味を書いたところで本題、前回の続き。それにしても、このゲームには想像以上に苦しめられている。

プリンセスメーカー2

プリンセスメーカー2

  • 発売日: 2004/09/30
  • メディア: Video Game
何が苦しいって、作品の難易度とかそういうことではない。もうね、ゲームとは言え、子ども(娘)の将来って悩むね。前回から順調に料理のスキルを伸ばし、お料理コンテストは余裕で連覇、毎年ちゃんとバカンスに行って休みを取り⋯だけどね、ふと思ってしまうけわけよ。奔放に育ってもらいたいのに親の願望を押し付けて軌道修正しているのではないか、と。こういうのをジレンマって言うのかな? うわー使い古された評論チックな語彙を使っちゃった。それはともかく、さらに迷走して今更武者修行(娘をRPG風の冒険に出すことができるのね)させたりしている。執事のキューブはホント有能。

このまま行くと、料理人かな? うーむ料理人以外の結末でもなんかモヤモヤしそうだ。良いゲームじゃないか。こういうゲーム外で色々考えさせられる*5作品は、錆びないのね。成長した娘のグラフィックも心なしか可愛く見えるぞ。これが愛か。


ところで最近、『プリンスオブペルシャ』(ブロダーバンド社の2D版ね)は難しい、という評価をネット見かけて一人で憤怒している。クリアだけなら”まず15分程度散策→仕掛けを把握→5分を目処になるべく最短ルートでトライ”で各面イケるのに⋯。おかげでプレイしていなかった『プリンスオブペルシャ2』をついカッとなって購入してしまった。まあ遊ぶものが多くて忙しいことですよ、ニンニン。

*1:世界三大RPGと言われたシリーズ。DOS/V(PC-98)時代の3部作(3〜5)で、おそらく一番難易度が高い。この頃のゲーム特有の謎解き・パズル的要素とゲームバランスを無視した敵の手強さが心を折りにくる。世界観としては『ウルティマ』でいう4みたいなポジションか。

*2:お金の問題はまあ、PCゲームは高かったので、今のゲーム価格はあまり気にならない。定価1万4800円! 1万2800円! ではないし。

*3:変態で唐変木な編集者と読者どもが集まっていたパーソナルコンピューター情報誌。IDとパスワードのアレじゃないですよ。

*4:「最近のゲームは面白くない」という話は、いつの時代もやっている気がするが、こういう語り部になれる個人や媒体をすっかり見かけなくなった。流行には敏感だが、飽きて廃れるのも早くなったように思う。まあこれはゲームに限らないか。

*5:『ウルティマ』のカルマなんかも、今思えばそういうシステムですわな。『ウルティマ』を引き合いに出すのが多いのは、6あたりを遊びたくなったからです。

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