デジタルエンタテイメント断片情報誌

デジタルな話題もそうでない話題も疎らに投稿

片付け方と片付けられ方

ここ数年、なるべく年末に大掃除をしないよう気をつけている。どこも掃除するから粗大ゴミの処分依頼が混む、ゴミ収集の日程で焦る、何より年末に慌ただしいのが嫌だからである。今年は既に古本を数箱分処分した。

それで年々所持品が少なくなっていくかというと、そうではない。今度は年末年始用に本やゲームを買い込むのだ。まとまった時間がある時期の前は、毎年そんなことを繰り返している。


そこで物色していたときに、思わず購入してしまった本が2冊ある。この時期だから気に留まった、ということもある。

一冊は『身近な人が亡くなった後の手続のすべて』(自由国民社)である。親族関係で手伝ったことはあるが、主だって取り仕切ったことは、まだない。参考書のような体裁で、いざというときのためのイメージを掴むには十分な内容だ。本書の帯にも「備えておきたい」とあり、実際に直面した場合とはまた勝手が違うかと思う。ネットで調べるよりも、手元に置いて安心という面でのメリットも少なくない。


では実際に直面したときの流れがわかりやすい本はないか。そこでもう一冊、『ある日突然オタクの夫が亡くなったら?身近な人が亡くなった時にやるべきこと、起こること』(著:こさささこ 角川書店)である。

正直に書くとタイトルで敬遠したくなったが、本書は真剣に”オタク”向きにも役立つ内容がある。それでいて一般向けとしても読める。もちろん著者の心境にも共感できる。本書を読むまでツイッターでの動向は、全く知らなかった。疎いと言われるかもしれないが、書籍化に際して追加されたと思われる、各種手続きの流れ・解説は前述の『身近な~』よりわかりやすい。著者の夫が亡くなってからの様子(漫画)と解説のリンクが良く、意義ある書籍化だと思う。



記事冒頭に戻るが、なぜこれらの本を読みたくなったか。自分の家族もさることながら、実は掃除をしていて、ふと「自分の(突然)死」が思い浮かんだからである。

そしてその場面を想像するに気になるものは、自宅に残された様々な物である。この時期どうせなら、そんなことを考えて行動してもよさそうだ。

家族がいてもいなくても、由々しき事態だろう。本に各種ディスク、ゲーム⋯一体どうしてもらおうか。PCやスマホの中身も、ねぇ。ちなみに『ある日~』は、この点に関するフォローも良いのが特徴だ。


とは言え、絶対見られたくないものは、詰まるところ”生前に処分・削除する”、”見られたくないものは持たない”とまとめられてるんだなこれが。


いやあ、難しいなぁ。生きているうちは。生きてないうちはどうしようもないし。

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