デジタルエンタテイメント断片情報誌

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邦画と特撮、アニメに寄せて 『けものフレンズ2』第11話・第12話

ついに最終話、『けものフレンズ2』(テレビ東京 毎週月曜深夜2:05~、AbemaTV、ニコニコ、Amazon Prime Video他配信有)の感想です。放送を見逃したら配信でどうぞ。



そうそう、私が普段利用している音楽配信サービス、SpotifyでもフルOPが配信されました。ゴクラクの歌も配信されるのかなぁ。
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※2019/4追記:ゴクラクもフルサイズで配信されました。
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第9話・第10話の感想:

第11話の感想

ここにきて話のテンポの悪さが目立つ。時間を持て余したかのような、全体的に間延びした感がある回。視聴後は正直言って最終話をどうまとめるのか、再三の不安にとりつかれた。9話を受けての10話が比較的小気味良い出来栄えだったので、その勢いで駆け抜けて欲しかった。

序盤はなかなか好み。10話ラストのおさらいだが、サーバルのぞんざいな話しぶりはクセになる。これまでの道中で、もっと沢山のフレンズと喋り倒して欲しかった。キュルルが海に落ちてゴクラクが再登場する流れも良い。ゲストキャラを感じさせない存在感・働きぶりで、ここまでは気がはやった。イルカ・アシカも再登場でね。

ただここからが残念な展開。急ぐキュルルとギャグシーンを入れる”間”、そしてセルリアン大暴れの顛末、とりわけこの3要素の噛み合わせがよくない。場面毎に緩急がなく、言わば”緩・緩・緩”と続くような印象を与えるのだ。そのためどの場面に切り替わっても「もたついてるな~」、「のんびりしてんな~」、「ここでギャグ入れるのか・・・」みたいな印象になってしまう。それでいてセルリアン自体は存外あっさり片付けていくため、拍子抜けするのだ。

キュルルが急ぐ理由もわかる。ギャグ自体は嫌いなタイプのものではなかったし、フレンズの可愛さは出せている。それだけに今話はもう少ししっかり組み立てたお話が観たかった。次話に続いたキュルルとリョコウバトがどうなるか、ここに僅かでも面白味があれば。ということで最終話へ。

第12話の感想

この話にはまだ続きがあり、また過去や謎の正体も新たに見せるつもりなの? という最終回。11話の感想で書いた”不安”を突き抜けて、困惑、落胆、消化不良が押し寄せてきてしまった。フレンズというキャラクターの良さは掻い摘んで楽しむことができたにせよ、だ。

リョコウバトはフレンズの性質から10話以前で出会っておくくらいの伏線が入っても良かった気がする。そこにリョコウバトの寂しさを織り込んだ上で、自身のセルリアンに対する情や「一人じゃない」ことを今話で示してくれたら、ソツがなくとも本編のように結論を急いだ感じにならなかったように思う。

前話で全てのセルリアンを倒したわけではなかったのね。とは言っても、前話での倒しっぷりを観る限りだと、フレンズたちが大して苦戦もしてないので緊張感がない。そしてその割に口調は焦っている。要は戦闘シーンにもう少し工夫が欲しかった。せめてサーバル・カラカルの同型セルリアン戦程度には。フェネックとアライさんのくだりなんか好きですがね。

場面の切替とテンポが前話同様イマイチなのもマイナス。絵を取りに戻る、逃げるつもりでボートに乗ったが引き返す・・・この辺りが冗長な行動に感じてしまう。特にボートでのキュルルとゴクラクの対話はクドくなってしまった。回想程度でも良さそうだった。というかそのための10・11話じゃなかったのか。ゴクラクの存在と登場時の演出自体はなかなかいい感じだったので、もったいない。

トラのビーストの存在とその最期について。6話で語られていた、共存できない存在として終始描かれたな、という印象。ただ個人的にはやはり海の謎やセルリアンとの絡み、そしてヒトとの関わりを持った上で何かしら”救い”が観たかった。
確かに最後のカットは明確に”死”を表現したものではない。どこかで生きているかもしれない。だがそういう解釈ではなくて、キュルルやフレンズのために戦った最後の最後の一瞬だけでも良いから、フレンズ化した姿を見せるような演出が欲しかった。それこそ1話で図らずもキュルル達を助けているわけで、地割れを飛び越えるよりも壮大なイベントになったかと思うと、残念でならない。

かばんさんとサーバルの関係は正直、前作からの続きなのか、今後新たに過去編を再構築するのか、どちらとも取れるように思う。同じくヒトらしいキュルルの正体も結局よくわかってないわけで。海の謎もね。上記の通り、次回作の構想があるかどうかは知らないが、スッキリしなかった。一方で前作を視聴せずに観ても理解不能になるようなストーリー構成ではなかったのは、視聴前の読み通りだった。

本当に願望だけだが、最後は前作の主題歌を流すよりも、私は『星をつなげて』に合う絵面なり後日談が観たかった。願望ついでに、イエイヌがご主人といる絵を眺めるシーンは、その後にサーバルたちが会いに来る場面があったりしたら、もうちょっと溜飲が下がっただろうなあ。


全話を通じて、フレンズというキャラクターの造型は上手いと思った。動物自体あまり好きではなかったが、趣向を凝らしたフレンズに興味が湧いた。特にワニやイルカ、アシカといった水生生物が素晴らしい。”メガネ”のフレンズもアタリ。ただアニメ本編は、それらフレンズの魅力を再認するために何度も観たくなるような話作りではなかった。キャラ本位の魅力を活かしきれず、結果キャラを扱いあぐね、粗が出たような話が目立った。CGは一定のクオリティを維持しており、特段不満はない。

これだけいろんなフレンズがいる上に、キャストが歌って踊っての興行で人気が出ているのならば、各種グッズもキャラの味付けがほんのり、くらいで上手くいくのかな。個人的にそれだけでは、『けもフレ』に今より強く惹かれることはないと思う。

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