デジタルエンタテイメント断片情報誌

デジタルな話題もそうでない話題も疎らに投稿

邦画と特撮、アニメに寄せて 『けものフレンズ2』第9話・第10話

終盤に向けて話が動いているのかどうかは定かではありませんが、『けものフレンズ2』(テレビ東京 毎週月曜深夜2:05~、AbemaTV、ニコニコ、Amazon Prime Video他配信有)の感想です。放送を見逃しても配信で見放題。隔週で2話分の感想です。


第7話・第8話の感想:

第9話の感想

イエイヌはフレンズ化するとこうも愛くるしいのかというキャラクターで、この9話で持ち味を最大限に発揮した。この愛くるしさは3話のバンドウイルカやカリフォルニアアシカと同様、野生の動物に感じるものとはまた別種のもの。人間と暮らし、あるいは飼育された動物がフレンズになって備わったものだと感じた。人間が動物ひいてはフレンズに感じる魅力としては、かなり身近なものではないだろうか。

サーバルは視聴前の勝手なイメージより、つくづく聡い。少なくともカラカルより精神的に余裕があるタイプだとは思わなかった。何だかんだでキュルルを気にしているカラカルのほうがわかりやすいキャラで、可愛げがある。こうなるとサーバルの「すっごーい」といった普段の脳天気な台詞が空恐ろしい。ビーストを威嚇する際に眠れる能力が潜んでいるような描写もあからさまに入るあたり、物語の核心に近いフレンズなんでしょうな。

9話は些細な描写の、ほんのちょっとのサジ加減で後口が変わってしまった回、というのが視聴後の第一感。ビースト相手に頑張ったイエイヌをあれだけ土まみれでボロボロにするなら、「おうち」に帰る前にちょっと服や頭の汚れを誰かが落としてあげる描写でもあればなぁ。台詞無しの動作だけでいいし、やるのはキュルルでもサーバルでもカラカルでも構わない。そこにさり気なく、触れることで心を通わせる絵が欲しかった。本編の描写では、イエイヌの境遇とイエイヌ自身が”納得”している様子から、やるせなさだけがどうも後をひいてしまう。

第10話の感想

上記のような感想を9話視聴時点で書き留めておいたのだが、色々書き足したり、1話ずつ感想を更新しなくて良かったと10話を観て思ってしまった。やはり前後の話に繋がりがある場合、単話で話題にしたり感想を広げすぎると勇み足になりがちなのね。10話は9話とも繋がりがあり、最終話に向けての序として、粗くとも久々に「観ていられる」話だった。話のテンポもだいぶ良い。もっともそれを抜きにしても、フレンズはじめ色々登場・再登場してテンションが上がる。頭数で押すのも作品の魅力だよなあ。

初っ端から9話の感想で「聡い」と書いたサーバルが木の実を食べだす謎行動。今話は全体的にイメージ通りのお花畑キャラ。裏があるのか。ゴクラクが予想外にホラー調の役割を果たしていて好感度が上がった。単なる顔出しでなく、10話の方向性に沿っているのが良い。また9話の扱いがどうも釈然としなかったイエイヌに含みがありそうなのだが、果たして。というか今までの話の構成から10話で登場すると思わなかった。

海に浮かぶホテル、いや沈んだホテルか。海が怪しいのはもうバレバレなので、素直にどう料理するのか楽しみにしておこう。新しいタイプのセルリアンの不気味さは好み。そしてかばんさん研究班も海の異変に気づいた模様。実験はちょっと間抜けだったが、アライさんがかっこよかったのでよしとする。かばんさんとフレンズ集合の絵面も嬉しい。最初からこういう大勢のフレンズとワイワイやる路線でもよかった。それにしてもこの展開、まさかキュルルの書いた絵で戦慄するとは思わなかった。困っている人物(依頼主)が犯人・元凶なんて、古典的な推理モノだね。どうなるかわからんが。

そのキュルルが海に落ちて次回。サーバルの正体は? みたいなことも匂わせて、結末が気になる。


第11話・第12話の感想:

スポンサーリンク