デジタルエンタテイメント断片情報誌

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邦画と特撮、アニメに寄せて 『ケムリクサ』第9話・第10話

終盤に大きな見せ場はあるのか、『ケムリクサ』(MX 毎週水曜22:30~他、配信有)の感想です。今回は第9話・第10話。更新は2話ずつまとめて隔週予定。いやもう隔週更新です。

公式サイトはコチラ:

第7話・第8話の感想はコチラ:

第9話の感想

異界すらいつもの情景と思わせる移動の絵面と便利キャラ化してきたわかばの行動、そして前回までの感想で書いてきた「ゲーム」っぽいキャラの登場と話の進め方、これら全てが集約してしまった回。さすがにこれまで登場した島にはもう少しあざといくらいの変化、例えば町並みでも土の色合いでも欲しかった。移動しているはずなのに同じような場所の繰り返しに見えてくる。そこで6島、7島が見えたと言われても「何か違うの?」というわけだ。

壁の中にいたタガメ型のヌシは結構好き。フレンズにしろゴジラにしろ、どうも私は水生生物が好きなもので・・・。それはともかく、壁の中を”泳ぐ”様にユニークな戦い方を期待した。

ヌシの登場に今回は一度引いて休憩所らしき場所へ。いかにもイベントが発生しそうな雰囲気で皆が休みをとる中、わかばが単独行動。この辺りは「ゲーム」を意識すると正直先読みしてしまう展開。お前の力量で単独行動しちゃいかんだろ、とツッコミたくなるところまで含めて。

ここぞという見せ場で登場するでもなく、兼ねてから作中で名前が出ていたりょうとりょくが登場。度々感想で書いてきた、「この世界観になぜその格好・装備で存在しているのか」という疑問も姉妹で継続させるルックスに苦笑。現時点ではゲームで遭遇するNPCだなぁという役割・存在感しか感じていない。文字が書いてあるケムリクサもここでイベント消化。これも以前の感想で書いた通りになってしまった。もう一山、イベントの続きやどんでん返しを願う。

わかばの存在の謎については、「(ひととは)ちょっとつくりが違う」というりょくの台詞に多少関心が向いた。しかしその後「どこから来たの」というりょくの質問に対して、「その辺りは全然、それより・・・」みたいなはぐらかし方をしたのは正直「???」、よくわからなかった。物語の結末に関わる要素の一つだと思っていたが、予想外にぞんざいに扱われてしまった。確かに今までわかばが自分自身を振り返ることはなかった。それにしても、だ。現時点で触れたくないのなら、触れずに会話をつくることもできそうなものを。

今話でメインのわかばとりょう・りょくの会話劇はもうひと工夫欲しかった。早い話数、物語の序盤ならもう少し前のめりになって楽しむところだが、終盤にきてビジュアル的な補完やエピソード回想場面がロクに入らない(入れられない)のは厳しい。例えば小説を読むときのような「想像する楽しみ」は好きだが、アニメでこの期に及んでこの見せ方ではエピソードの味気なさがかえって際立つし、正直観ていてダルかった。映像にこれといった変化がないため、CGモデルの粗や頭から首にかけてのバランスが気になってくるのもマイナス。

会話劇からヒントを得たみどりちゃんの本体を使ってヌシを倒す方法が、りんが驚き抵抗するような手段に見えなかったことも残念。みどりちゃんの使用量も「ポキッ」とひと枝、「これくらいでいいの?」という量で釈然としなかった。わかばがヌシに掴みかかるのも余計な演出だったと思う。跳ね除けられなかったのが不思議。

そして最後はまたまた以前の感想で軽めに書いた、「姉妹は本来一体」説が現実味を帯びてきて・・・うーむ。そんなこんなで10話はどうなるのかな、というところ。

第10話の感想

8話と同様に戦闘描写を省略しつつ、姉妹たちが戦闘に明け暮れている様子から始まり。これだけ直近の回と似たような始まりだと、正直「またか・・・」という印象。ちなみにこの後、先に進む前に休みを取る。これも9話を思い出す。そもそも台詞以外に苦戦している様子やアカムシが強くなっている描写を入れない(エピソードとして消化しない)ので、道のりの険しさや危機感がそれほど伝わらないのだ。毎話「今日のお話はここからね」という、悪い意味の”切替”が入ってしまう。戦闘メインで骨を折っている回が1回でもあると少し違ったかもしれない。

その流れで姉妹の語らいや水のエピソードのインパクトが薄らいでいたとしたら、残念。惜しい。りつとりな達がいわゆる殿をやるにしても、覚悟よりも「まだ余裕あるな」みたいな観方が頭をよぎってしまう。シロの存在もそれほど作品の面白味を引き立てている風には感じないが、これはこれでラストのカギになるのだろうか。

後半はわかばとりんの行動中心で、ついに最初の人にまつわる記憶が登場。赤い樹をどうにかする、という目的と絡めて最初の人、ひいてはりん達やわかばの正体・ケムリクサの正体を明かすのだろうか。ベタすぎるか。いやここで赤い樹やアカムシの存在をちゃぶ台返しするのかな。何だかゲームのマルチエンディングを巡っているようで、ワクワクよりも分岐を考える作業感が勝ってしまう。残りの話でそこを突き抜ける展開が果たしてあるのか、というわけでまた次回感想を書きたい。


※第11話・第12話(最終話)の感想はコチラ:

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