デジタルエンタテイメント断片情報誌

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指揮者ラインスドルフの音源を揃えたい雑談

音源整理をしていて、エーリヒ・ラインスドルフという、アメリカを中心に活躍した指揮者の演奏を聴きまくっていた。最近このラインスドルフが指揮した演奏が体系的に発売されないものかと心待ちにしているのだが、なかなか発売されない。一部の音源はCDでBOX化されたが、ダウンロード販売を含めてまだまだ再発されない音源は残っている。交響曲からオペラまで、割と幅広く録音を残している指揮者であり、ここらでまとめて手に入れたいのだ。もっとも、幸か不幸か世間的な人気・評価はそれほど高くないようで、アウトレットで結構揃えることはできたのだが⋯。

毎年何かしら聴き直したり、新譜を購入しているベートーヴェンの交響曲全集は安価に再発されたが、これがまた良い。ラインスドルフの音楽作りの特徴だが、各セクションの響きが明瞭で、メリハリのある表情づけ、テンポ設定含めた聴いていて自然に感じる音楽の流れが堪能できる。職人芸というより、むしろ今こそウケる、現代的な音楽作りなのではないかと思う。

交響曲全集としての初出時の評判は芳しくなかったようだが、このご時世、自称・他称評論家の話を聞いて音楽選びをするよりは、自分で聴いて確認したほうが手っ取り早い⋯ということで聴いてみたら愛聴盤になったもの。こんなことができるのは物自体の価格が下がったこともあるし、自分の経済状況もある。

(2020/5追記)購入時は安価だったが、そのときより高騰している様子なので、旧盤もリンクしておく。試しに聴きたいのであれば、後述の配信サービスSpotifyの利用も一考だ。

Beethoven;9 Symphonies

Beethoven;9 Symphonies

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モーツァルトも聴かせる。初期の交響曲が面白いな、と思うきっかけになった演奏。刺激よりも聴いていて安心感を与えてくれるのだ。また、時期的にステレオ・モノラル混在の録音なのだが、モノラルの録音状態が良い上、演奏が良いと気にならない時があることに気づいた録音でもある。

RCAで入れたマーラーの交響曲は全部アタリと言って良いと思う。古典的ではない、今でも通用する解釈で、下記ナンバーを聴きたいと思った時はまず候補に上がる演奏。録音も音のバランスが良く、聴きやすい。今でもこんな録音で発売して欲しいくらい。特に5番、6番あたりはカタログから消えて欲しくないなあ。

Symphony 5

Symphony 5

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他にもブラームスやシューマンの交響曲、ストラヴィンスキーにコルンゴルトも薦めたいのだが、「ラインスドルフ・エディション」なんて発売されないかしら。

(2018/8追記)
こんなことを書いていたら、『エーリヒ・ラインスドルフの芸術』( ARTIS)というボックスが発売された。ロイヤル・フィルとのモーツァルト交響曲全集を始め、上記マーラー選集、ストラヴィンスキーも収録されている。ただこれまで発売されたディスク・ボックスの収録内容と比較すると、案外収録されていない録音がある。それ故に、迂闊に買い換えるのは注意した方が良いかもしれない。

例えばベートーヴェンの交響曲は上記全集ではなく選集である。他にもブラームスの交響曲第1番だけボストンとのステレオ録音が収録されていなかったり、同じくボストンとのモーツァルト交響曲第36・39番もない。またオペラは全然揃わない。こういうボックスは今まで発売された全集・ボックスそのまま収録、が嬉しいのに⋯。


ちなみに私がよく使っている配信サービスSpotifyにおけるラインスドルフが指揮した音源の品揃えは、やはりイマイチ。オーマンディもそうなのだが、どうもSONY・BMG(RCA)系の音源の揃いがまだまだという気がする。ただベートーヴェンの交響曲全集、プロコフィエフの選集あたりはしっかり配信されているので紹介しておこう。そうそう、ロイヤル・フィルとのモーツァルトの交響曲全集もある。マーラーは第1番・第3番以外を早くお願い。



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