デジタルエンタテイメント断片情報誌

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第63回有馬記念に寄せて

今年は競馬関連の記事を少し書いたので、改めて話題にしたい。もちろん、単なるレース回顧や(聞いてもいない)収支報告の記事にしたくないという、多少捻くれた思惑はある。ギャンブルに対して嫌悪感を示す向きには各種事情があるだろうから、広く読まれることも期待していない。

最近は専ら地上波でテレビ中継されるような大レースを「数百円」程度買う、という遊び方をしている。かつては競馬場に行き、馬券を買って現地でレースを観た。その楽しみを知っているからこそ、今はこういう遊び方ができるのかもしれない。ちなみに私の競馬の遊び方については下記記事も参照のこと。


今年の有馬記念はなかなか面白いメンバーで注目していた。レースへの出走と「ファン投票」の関係がこれほど注目された有馬記念は、最近ではちょっと思いつかない。

また、”ジャパンカップ世界レコード決着”の反動や如何に、という視点で注目していた競馬ファンも少なくなかっただろう。調子を崩したり、故障が発生したりしないか、私も少しだけ頭によぎった。レース結果としては冷静に受け止めるが、アクシデントはやはり気分の良いものではない。

レース結果については「ようやく、やってくれた」。この一言に尽きる。3歳馬ブラストワンピースが1着だった。動画はJRAオフィシャルより:

※画像をタッチ・クリックすると動画(YouTube)が再生できます。


今年の春に同馬の日本ダービー出走にかこつけて、一つ記事を書いた。同馬を取り巻く血統、関係者に浅からぬ因縁を感じたからだ。

記事を書いた後、ダービーでの結果は5着。それを受けて追記した。「やはり、こうして記事にしたところで上手くはいかないものだ」と。ドラマは創り、創られるものではないことを痛感したのだ。それだけに今回、有馬記念のレース結果を受けてこうして記事を書いていると、何だか清清しい。


改めて書くと、今回勝利したブラストワンピースを管理する大竹正博調教師の実父が大崎昭一元騎手だったのだ。そして、大崎昭一の初G1(八大競走)制覇も有馬記念(カブトシロー)だった。日刊スポーツの記事が手短にまとめてくれているし、世間でも多少は話題になっていると思うので詳細は省く。
p.nikkansports.com

日刊スポーツは大崎昭一が引退後評論家として予想記事を書いていたので、特に触れているのだろう。同じく大崎昭一が騎乗したグリーングラスのラストラン(1979年・第31回)の話題も嬉しい。向正面から仕掛けて先頭に立ち、4コーナー・直線でセーフティリードを確保して他馬の追撃をしのぐ、シブい勝ち方だった。記念テレカがちょうど4コーナーのいい場面を切り取っている。私の「グラスの有馬」はワンダーの方ではなく、コチラなのだ。

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そういえば、ブラストワンピースは緑のシャドーロールがトレードマークで、グリーングラスは緑のメンコ⋯。ここまでくるとこじつけか。


ブラストワンピースには厩舎共々、これからも頑張ってもらいたい。予想の際は、多少情にほだされたい。

そうそう、最後に大崎昭一の騎乗観について、『瀬戸際の勝負師』(著:井口民樹 現代書館)、『競馬ノンフィクション 夢を背負って走る』(著:真船寛之 経済界)から引用しておこう。何が言いたいかは、競馬ファンならわかるはず。この2冊は晩年の大崎昭一を知りたい御仁は必読。

「騎手が勝つんじゃないですよ。馬が強くて勝つんです。それなのにステッキ振りかざしたり、ガッツポーズをしたりなんかしちゃあいけませんよ。下で馬が迷惑してます」
(『瀬戸際の勝負師』P.26 現代書館)

「次は誰が乗るかわからない。そのとき勝たなければ。二着ではダメですよ、勝負は」
(『競馬ノンフィクション 夢を背負って走る』 P.60 経済界)


『夢を背負って走る』 本の感想と第85回東京優駿(日本ダービー)に寄せて

かつてJRAに大崎昭一という騎手がいた。私が名前を意識し始めた頃には、既に「ベテラン」と呼ばれる騎手だった。

昨今、所謂ベテランや「○○界最年長」みたいな選手がスポーツニュースを賑わせているが、53歳まで現役(騎手生活36年)で、1000勝目指して苦闘していた(1999年の引退時970勝)姿は、今ならもっと注目されたと思う。

今の競馬ファンには、もはや薀蓄でしかその名前を口にすることはないのではないだろうか。例えば今の時期なら、ダイシンボルガードで日本ダービーを勝利した際、直線で厩務員が外ラチ沿いに乱入したこと、レース後ファンに胴上げされたこと。

ちなみに大崎昭一は日本ダービー2勝ジョッキーである。もう1勝のカツトップエース(皐月賞・ダービーの2冠馬)も、トライアル3冠馬・サンエイソロンの話題の陰に隠れることが少なくない。

また晩年を知っているファンからは天皇賞(秋)のレッツゴーターキンや、桜花賞のツィンクルブライド(2着)の名前が挙がるだろう。実績の凄さよりも、どちらかと言えば、その意外性が話題になる。

そんな大崎昭一の晩年のドキュメンタリーが収録された本がある。『競馬ノンフィクション 夢を背負って走る』(著:真船寛之 経済界)だ。雑誌『競馬最強の法則』に掲載されたものが収録されているので、雑誌で読んだファンもいるだろう。

晩年の大崎昭一は小倉や新潟といったローカル競馬場での騎乗が多かった。少なくなった乗鞍を求めてのことだ。その原因の一つに、本書でも触れられている新潟競馬場での八百長疑惑の事件がある。

疑惑の内容は主に「特定のファンに騎乗馬についてコメントした」というものだが、真相は私にはわからない。”新潟事件”などと呼ばれているようだが、そんな名前をつけられるほどの事件だったかと、当時の記憶を辿ってしまう。当人は「引退したら言う」と話しているが、もちろん現時点で暴露も何もしていない。むしろ本書を読む限り、八百長行為をするような人物には思えないし、後々になって何もかも暴露するような人物にも思えない。

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本書ではその事件を経た大崎昭一の晩年の孤独な戦いぶりが、本人の口調と同様に、淡々と綴られている。騎手としての厳しい状況を語る、「もう五十歳ですよ」「よくここまで来れたと思いますよ」「厳しいですよ」といった言葉が突き刺さる。事ある毎に口癖のように繰り返される、「どうってことないですよ」が心に響く。

引退後の言葉も印象的だ。やはり騎手として華々しく活躍したかった、という気持ちが率直に出ている。

「また、大レースを勝って、格好よくそのまま引退したい⋯。そういう思いが頭を過ぎることもありましたね。やってみたかったですね」(P.59)

そして無念さが滲み出ている「どうってことないですよ」がここで現れる。

「馬に乗れなくなるのは寂しい。⋯乗ってさえいれば、どうってことないですよ」(P.60)

電子書籍もなく投げ売り状態だが(記事時点)、騎手であり続ける、そのことに賭けた勝負師の姿が読める貴重な本だと思う。



来週5/27は第85回東京優駿(日本ダービー)である。そのダービーに、ブラストワンピースという競走馬が出走予定だ。
db.netkeiba.com

特に最近何かと話題になっているので、既にご存知のファンも増えただろう。ブラストワンピースを管理する現JRA調教師の大竹正博師の実父が大崎昭一である。大竹師の管理する馬がG1に出走する度に「大崎昭一」の名前をニュースで見かけることも多くなった。
number.bunshun.jp

ブラストワンピースの母はツルマルワンピースである。そしてツルマルワンピースを管理していたのが橋口弘次郎元調教師である。前述のレッツゴーターキン等々、晩年の大崎昭一に騎乗を依頼していた調教師の一人だ。そのツルマルワンピースの仔が大竹厩舎所属となってダービーに出走する。競馬に創られたドラマを求める気はないが、私など意識せざるを得ない。

大崎昭一が別の本、『瀬戸際の勝負師』(著:井口民樹 現代書館)で語っていたことを思い出す。

「もう少し、ぼくが若かったら」
ひょいと、彼が言った。
「そしたら、息子に乗せてもらえるんですけどねえ」

(『瀬戸際の勝負師』 P.55)

その夢は実現しなかったが、この縁に、大いに期待したい。


まずはブラストワンピースには無事にレース当日を迎え、出走・完走してくれることが前提だ。ただ、大崎昭一曰く「二着ではダメですよ、勝負は」ということなので、もちろん目指すは勝利だ。そして私の馬券が当たれば言うことはない。

案外難しいのは最後だけではないか。

(2018/5/29追記)やはり、こうして記事にしたところで上手くはいかないものだ。そこが競馬の、現実の面白さだ。まだまだチャンスはあるので頑張ってほしい。実は『夢を背負って走る』には、デビューした頃の福永祐一のドキュメンタリーも載っている。この記事を書いた際に読み直していたので、「ああ、こちらのドラマか」などと感慨にふけってしまった。

(2018/12/23追記)まさか有馬記念でG1初勝利とは。ささやかに喜びたい。

『ウマ娘 プリティーダービー』第9話の感想 もといレース回顧

やはりオークスで狙うのは桜花賞馬。先週の感想で「外せない」と書いた、アーモンドアイが完勝。トーセンブレスは残念だったが、また秋に名乗りを上げて欲しい。それにしても、毎回記事をアップしている時はそこまで的中すると思っていないのだが、ここまで名前を挙げた馬が結果を出すと、買い目を絞って狙いたくなる。そしてそのときはハズれるのだろうな。

www.hochi.co.jp

『ウマ娘』絡みで懐古するなら、エアグルーヴのオークス(1996)が印象深い。下記動画はJRAオフィシャルより。エアグルーヴの期待に違わぬ強さよりも、桜花賞馬ながら低評価だったファイトガリバーが直線、大外から猛然と追い込む姿に興奮した記憶がある。以来、オークスではまず桜花賞馬に注目している。

第9Rの感想

それでは今週の『ウマ娘 プリティーダービー』の感想。復帰を目指すサイレンススズカと、スズカのことが気になって仕方がないスペシャルウィークの奮起を促す回。レースばかりでは史実史実となってしまうきらいもあり、オリジナルの展開を持ってくるのはなかなか良い構成だと思う。
特にサイレンススズカがどう蘇るのか、もう”再現”はやりようがないので、気になるところだ。やはり出走するならオリジナルレースになるのだろうか。

合宿メインの話だったが、前話で立ちはだかったグラスワンダーとの絡みがなかったのは少々残念。合宿”場所”は近かった様子なので、ちょっと意識する素振りくらいは見せるかと期待した。スペシャルウィークの出走レース省略といい、グラスワンダーとのライバル対決で終わるのではなく、他に見せたいオリジナルのエピソード・レースが控えているのかもしれない。

合宿のメニュー自体が馬の調教メニューとかけ離れているのは、もう気にしない。ただ、今回はトレーナーの台詞がいちいちクドかったように思う。キャラ立てのためなのか、前々から演技が芝居がかり過ぎているのも少々気になる。気がそれているスペシャルウィークを叱咤するのはまだ理解できるところはあるが、足が気になるサイレンススズカの心情を汲んだメニューで自信をつけさせたっていい。それこそ馬の怪我に敏感な調教師もいるし、トレーナーというキャラの個性としてはやや寂しい。もちろん、「ウマ娘」という架空の存在と、人間・競走馬を同一視する気はないが。

などと考えていたら、トライアスロンの最後は予想外のギャグにされて苦笑・困惑した。7話の感想で「ウマ娘の存在は荒唐無稽」などと書いたが、図らずも当たった気がする。これなら、サイレンススズカは足を気にすることはないよ

エルコンドルパサーの凱旋門賞。ここでもグラスワンダーはさして絡まず。うーむ。エルコンドルパサーが滲ませた悔しさにスペシャルウィークは何を思うのか。次回以降楽しみにしたい。

◆レースのハナシ

凱旋門賞(1999)

凱旋門賞というよりも、エルコンドルパサーについて、JRAの特集ページが興味深いので紹介しておこう。グラスワンダーとサイレンススズカ、そしてスペシャルウィークについて触れているのだ。新たなストーリーを『ウマ娘』に期待したくなるかと思う。

エルコンドルパサー 一期一会の物語

凱旋門賞の映像についてもリンク先の動画で紹介されてあるので是非。

凱旋門賞(1986)

フランスのテレビチャンネルから、キングヘイローの父、ダンシングブレーヴの凱旋門賞(1986)。直線の末脚は本当に強烈。鼻差だろうが、粘り勝ちしようが勝利に違いないが、日本馬が勝利する日は、このくらい派手に勝つことを夢見てしまう。

この凱旋門賞に、日本馬のシリウスシンボリが挑戦している(結果は14着)。この他、日本馬が挑んだ凱旋門賞については、『凱旋門賞に挑んだ日本の名馬たち』(著:平松さとし KADOKAWA)がまとまっていて面白い。武豊のインタビューもあり。

凱旋門賞に挑んだ日本の名馬たち 誰も書かなかった名勝負の舞台裏

凱旋門賞に挑んだ日本の名馬たち 誰も書かなかった名勝負の舞台裏

  • 作者:平松 さとし
  • 発売日: 2014/09/12
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)
この本から、エルコンドルパサーを評した地元の新聞の言葉だけ引用しておきたい。

「今年の凱旋門賞には2頭の勝ち馬がいた」

来週のダービーは意外と混戦模様か。でも私はブラストワンピースでほぼ決まっている。他に挙げるなら、キタノコマンドールも面白い。ダノンプレミアムで、オークス同様「やっぱり強い」で終わるも良し。エルコンドルパサーと凱旋門賞に挑んだ蛯名正義が乗るゴーフォザサミットも、応援しようか。

それではまたいつか、お手持ちの勝馬投票券は確定までお捨てにならないようにお願い申し上げます。


(追記)後々視聴し直したことを踏まえて、ここから先の展開はこれ以上この体裁で実際の競馬との話を持ち出さなくともよいかと考え、終わることにした。興味のあったゲームの話題と並行、継続できなかったため、現在私の関心事ではなくなった。今後何かしら動きがあっても、多分採り上げないと思う。この作品が競馬の魅力を知るきっかけになることは嬉しいが、私は日々開催される競馬という現実やそのSLGといった遊び方のほうが、やはり楽しい。

『ウマ娘 プリティーダービー』第8話の感想 もといレース回顧

ヴィクトリアマイルは先週の感想で名前を挙げた、レッツゴードンキ、リスグラシューを中心に。オッズを見て狙ったジュールポレールがきて的中。名前を挙げておきながら馬券で迷う・買わないは博徒の”習性”だが、こうして記事にした上で当たると妙に安堵する。着差については、この一言につきると思う。

【ヴィクトリアM】大激戦に幸は勝利確信できず 2着・武豊も「どっちや!」― スポニチ Sponichi Annex ギャンブル

もっとも、土曜の京王杯スプリングカップでハズレた分を取り戻しただけなのを付け加えておきたい。

『ウマ娘』と武豊

『ウマ娘』のプロモーターであり、登場するウマ娘の元になった競走馬たちの大部分に関わりある騎手・武豊。特に先週はサイレンススズカの話でなにかとピックアップされたかと思う。

スター街道をひた走ってきた武豊のメディア露出は多く、発言や文章がメディアで取り沙汰されることも少なくない。そんな武豊と『ウマ娘』に登場する競走馬たちの”当時”を知りたいのなら、『この馬に聞いた!』シリーズ(講談社文庫)が手軽で良い。ディープインパクトに出会う前の武豊、という点でも興味深い。電子書籍はないが、通販や古本屋の店頭でも今なら格安で買えるだろう。

この馬に聞いた! (講談社文庫)

この馬に聞いた! (講談社文庫)

その影響力の大きさ故か、淡々とした、ソツのない文章が目立つ印象も否めない。ただ、今でもたまに見せるリップサービス、プロレストークはやはり不敵だ。これが15~20年前の”絶頂期”の頃の話なのだから、尚の事。文章毎にレース結果がついているのも便利。今回はこの本からの引用も交えた記事にしてみたい。

第8Rの感想

オリジナル展開を期待していたものの、いきなりジャパンカップが回想で終わってしまった。とは言え、WDT(ウインタードリームトロフィー)のようなオリジナルレースを交えるのは面白い。シンボリルドルフの勝利は、果たして順当なのか。それは今後作中でこのレースが描写されたときにまた考えたい。

そう言えば、この世界に”牝馬”を冠する限定レースはあるのだろうか。例えば「中山牝馬ステークス」のように。ダービーが話に挙がることが多いが、ダービーとオークスの参加資格ってどう違うんだ? というのも気になる。ゲーム共々、実際の性別準拠で出走できるレースが限られるのか。やはり早くゲームで確かめたい。

サイレンススズカは作中で復帰を匂わす程度で出番も少なくなるかと思ったら、なかなかの回復具合と復帰意欲だった。これなら終盤で復帰もありそう。リハビリの様子が人間そのものなのは苦笑。

それこそ先週の余韻は何だったんだ、という向きもあるのではないか。しかし今だからこそ、本作のようにサイレンススズカを描くのは大いにアリなのかもしれない。前述の『この馬に聞いた!』で武豊がサイレンススズカについて、こんなことを書いている。以下引用:

「このレース(※サイレンススズカの天皇賞(秋))が今後、武豊の騎乗に影響を及ぼすんじゃないか?」
ある新聞は、こんな見出しで記事を書いていました。これに対してファンの皆さんもさまざまに議論していることでしょう。正直にいうと、僕自身、まったく影響がないとはいい切れません。
ただ、だからといって過去ばかり振り返っているわけにはいきません。
僕を待っていてくれる馬たちのためにも、僕を応援してくれるファンのためにも、そして、僕を守ってくれたサイレンススズカのためにも、悲しみを乗り越えて、ひとつでも多くのレースを勝ちたいと思っています。それが、いま僕がサイレンススズカにしてやれる唯一の供養です。

(『この馬に聞いた!』P.122-123 講談社文庫)

この後の、武豊の凄まじい有言実行ぶりは書くまでもない。改めて、7話の”再現”に湧き立つよりも、アニメで未知なる走りを期待される方が、武豊よろしく前向きで競走馬冥利に尽きるのではないかと言う気がしてきた。


スペシャルウィークがサイレンススズカの専属トレーナー化したせいか、いろいろとレースが省略された様子。史実史実と言うつもりはなかったが、天皇賞(春)まですっ飛ばされるとは思わなかった。天皇賞(春)・(秋)制覇が大きなイベントになると予想していただけに。

・・・まさか天皇賞(秋)も飛ばしてオリジナルレース・展開なのか。これではセイウンスカイの出番がますます減ってしまうではないか。チョイ役でも、朗らかで可愛いのは相変わらずだったが。

サイレンススズカと同じく栗毛に普段はおっとりした性格のグラスワンダーが、やはりという役どころになってきた。こちらも活躍レースが省略されたが調子は順調。かねてからのライバル心に、スペシャルウィークが今後どこまで本気でぶつかるのか楽しみ。実際の対戦成績よりも、そこはオリジナル要素・展開を期待したくなる。『ウマ娘』のキャラとしては、スペシャルウィークに特別な感情を抱いている、というキャラ付け・妄想も大いに結構だと思う。その方が私も馬っ気が出る。

◆レースのハナシ

アニメでは何かと省略されたが、今回は2つほどJRAの動画から。

ジャパンカップ(1998)

またしてもサラッと片付けられたレースから、ジャパンカップ(1998)。最後の直線、ヨレているところにスペシャルウィークの若さが出ているように思う。当時はまだまだ”強い牝馬”、”強い4歳(現3歳)馬”もインパクトがあった。

ちなみにこのときの鞍上は武豊ではなく、岡部幸雄。武豊は騎乗停止中だった。その騎乗停止の理由がアドマイヤベガのデビュー戦での斜行という、出てくる名前がまた凄い。

話を戻すと、岡部幸雄はスペシャルウィークについてレース前、「(シンボリ)ルドルフに似てる」みたいなことを言っていた。フジテレビのインタビューだったか。そのシンボリルドルフも4歳(現3歳)時、ジャパンカップは3着。そして次の年は・・・。

宝塚記念(1999)

武豊がグラスワンダーに「完敗」と評したレース。武豊の挙動に是非注目してもらいたい。良い再現度だ。

アニメではレースへの集中力と目標を見誤ったように描かれたが、実際には天皇賞(春)を勝って順調にきたスペシャルウィークが、グラスワンダーとまさに一騎打ちを期して挑んだレース。当時の武豊もなかなかのプロレストーク。以下引用:

僕は常々、1頭実力が抜けた馬で勝つよりも、強い相手と戦って勝つことこそ、騎手冥利に尽きる競馬の醍醐味だと思っているので、今回のレースはとても気合が入っています。ライバルが1頭いて、この馬を倒せば何とかなるというレースは、乗り役にとってもやりやすいものです。グラスワンダーに騎乗する的場均騎手も、そう思っているのではないでしょうか。

(『この馬に聞いた!』P.199-200 講談社文庫)

アニメでもこの意気込みでスペシャルウィークが勝負していたら、レース後はグラスワンダーと熱い抱擁を交わしていたかもしれない。視聴者が負けた後の痛ましい空気を想像することもなく、ライブもノリノリで繰り広げられていただろう。それは今後の展開に期待しよう。

その他レース情報等は、netkeiba.comでどうぞ。

来週のオークスは桜花賞馬アーモンドアイがやはり外せない。買わずに後悔は避けたい。そして状態が良いと聞くトーセンブレスでもう一度勝負。サトノワルキューレ、パイオニアバイオのフローラS組も注目。

それではまた来週、お手持ちの勝馬投票券は確定までお捨てにならないようにお願い申し上げます。

『ウマ娘 プリティーダービー』第7話の感想 もといレース回顧

私が競馬に興味を持ち始めた頃に「名馬」と言われた馬、例えばシンザンやシンボリルドルフは引退しており、そのレースぶりや”伝説”は新聞・スポーツ紙や競馬ムック、競馬場やビデオで観られるレース史の画像・映像で知るしかなかった。だが私は大いに興奮したし、夢中になった。今だに現役馬の活躍以上に感銘を受けた馬やレースも、もちろんある。

競馬はそういう血統やレース情報を知り、集め、分析する娯楽でもある。実際にパドックや競馬場で馬・レースを観たという先人・諸先輩の経験や思い入れは尊重する。しかし、今可能な馬との触れ合いや知識を以て競馬に関わることを否定される義理もない。大体、他人の興味・関心を徒に削ぐ必要がないのではないだろうか。『ウマ娘』がきっかけで、競馬にハマって大いに結構だと思う。逆もまた然り。

情報といえば、今はネットで調べればレース情報からエピソードまでわんさか出てくる。毎回リンクを貼っているnetkeiba.comなど最たるものだ。『ウマ娘』の放送に合わせて、詳細にまとめたページもすぐに見つかる。

ただ、せっかく『ウマ娘』や競馬について検索してこのような記事に辿り着いてもらったのだから、ほんの少しでも趣向の異なる話ができればと考えている。それを意識して皮肉や独善的に思われそうな表現もこれまでの記事に度々入れたのだが、特にアニメ『ウマ娘』の今後の予想しうる展開も考慮して改めて明記しておきたい。

もちろん、競馬、ひいては実際のレースに沿った出走馬や展開だけでなく、『ウマ娘』というアニメ・ゲーム自体に関心があるつもりなので、登場するウマ娘には”史実”ならでは、または一味違う、筋の通った魅力があって良いと思っている。このレースは実際には〇〇が出走して⋯という話だけでなく、馬の名前を出す時はそんなキャラクターにもなるべく注目したい。そういう魅力がこれまでの競馬ゲーム・アニメとは違う味になるのではないだろうか。

その意味で例えばセイウンスカイなど、現役時代云々関係なく個人的に注目している。アニメでも、もっとライブをフィーチャーして欲しいし、なにより早く『ウマ娘』のゲームをやってみたい。


6話の感想で書いた通り、NHKマイルカップはケイアイノーテック本線で的中。オッズは3着・4着がもう少し頑張ってくれれば。何だかんだで馬券上手が多いなと思ったら、そのオッズで少し話題になっていたようだ。そして当たると更新をサボるのがわかった。
biz-journal.jp

第7Rの感想

菊花賞で1話使うだろうから、そこでセイウンスカイの可愛さを堪能しようと思ったら、あっさり片付けられてしまった。絵面は良かったが。これで今話以降の展開予想が少し変わった。菊花賞については後ほど。

調教はアニメオリジナルのノリ(横山ではない)で進める模様。ゲームでは坂路、ダートと一通り揃っている様子なので、レース・物語中心にアニメは進めていくのだろう。なるほど、ウマ(娘)が喋って会話するから騎手は要らないよな、と今更ながら納得。

強くなったとサイレンススズカを評するエアグルーヴ。それこそエアグルーヴは天皇賞(秋)に出走しないのかよ、と一瞬思ってしまった。まさか、この世界の天皇賞はまだ「勝ち抜き制」なんだろうか。いや、それだとスペシャルウィークの見せ場が減るから違うな。

騎手は要らないと書いたら、人に技をかけてくるウマ娘がいる世界だった。蹴りの威力だけでも半端なさそうなのに。毎度の飯を食う場面も印象的だ。競走馬は成長しても、現役時はカイバを食べる量は基本的に変わらない、というのをどこかで読んだ気がする。やはり調教後はガンガン食べるらしい。ゲームだとリンゴや、ハチミツ入りカイバが出てくるんだろうか。一気に馬っぽくなるから、ないか。

豪華メンバーの天皇賞(秋)。この世界のヒシアマゾンならダービーに挑戦してそうだ。こういうドリームマッチの雰囲気は、大歓迎。いっそ架空のレースをつくって、展開もオリジナルでかまわない。そういうのは正直、既存の競馬ゲームで遊び倒している。とは言うものの、やはり最強論争を避けて、いやそれならエルコンドルパサーのダービーは⋯悩ましいところだ。

不穏な空気を漂わせながら天皇賞(秋)のレース。どこまで再現するのか、しないのか、さすがに神妙な気分になった。それでも、サイレンススズカの疾走感は上手く描かれていて、見入った。ここで非情にもレースは進んでいく、という展開をやらなかったのは、良い構成だと思う。ただ、レースの再現、ウマ娘と馬・人間との違い、これらの要素が混ざりすぎて、観直すとウマ娘の存在が荒唐無稽で可笑しい。一方で、それも救いになっている気がした。

ゴールドシップはこういう話のときでも、コメディ・リリーフとして、つくづくオイシイ役どころだ。ネタに走りすぎている感があったが、個性あり親しみが湧くキャラクターに仕上がっていて好感度が上がった。ED主題歌のジャケットもズルい。後はぜひレースで本領発揮するところが観たい。

次回はジャパンカップか、あるいは有馬記念でグラスワンダーが復活するのか、はたまたオリジナル展開か。

◆レースのハナシ

今回は少し多めに、動画は毎度のJRAオフィシャルから。

菊花賞(1998)

大変遺憾ながらメインエピソードにならなかった1998年の菊花賞。動くに動けない他馬を尻目に、セイウンスカイの絶妙な逃げっぷり、勝ちっぷり。レース前はレオリュウホウが、いやエプソムダンディーあたりがもう少し主張するかもという展開予想も何のその、レコードタイムでゴール。スペシャルウィークはじめ、2着以下の悔しがる様子をもっとアニメで観たかった。

この菊花賞以降はセイウンスカイがやや精彩を欠くこともあり、ライバルキャラとしてどのウマ娘をメインに据えるのか考慮した結果のアニメ本編なのかもしれない。それでも札幌記念のレース運びなんて面白いし、スペシャルウィークと再び激突する天皇賞(秋)ではレース前に⋯。アニメでやるなら、どういう表現になるか楽しみである。

天皇賞(秋)(1998)

前半は”異次元”という言葉がふさわしい、レースぶり。そして3コーナー。やはり、勝ち馬オフサイドトラップが通ったインコースは絶妙にサイレンススズカのアクシデントの影響を受けておらず、これが勝利に繋がったのだろう。誰もが予想しなかった8歳馬(数え年)の勝利は、ちょうど当日行われていたゴルフトーナメントで、ジャンボ尾崎が大逆転勝利したことと合わせて週刊誌の記事(たしかサンデー毎日だったと思う)になっていたのを思い出す。
勝負の刹那を感じるレースとしても、最後まで観てもらいたいレース。

天皇賞(秋)(1994)

名手・柴田政人のダービー初勝利、といえばウイニングチケット。なぜよりにもよって今話の天皇賞(秋)で⋯と思ったら武豊鞍上で出走歴があったのを忘れていた。では、観てみよう。

蓋を開ければ先行してこの強さ、ネーハイシーザー。前哨戦の毎日王冠を日本レコードで勝利して、堂々の盾。ちなみにそのとき毎日王冠で出したタイム(1:44:6)は、同じく毎日王冠サイレンススズカの勝ちタイム(1:44:9)より、速かったりする。ゲームで勝負できたりしないだろうか。月並みだが、そういうことを考えさせてくれるのが、アニメやゲームが与えてくれる夢だと思う。

その他レース情報等は、netkeiba.comでどうぞ。

来週のヴィクトリアマイルは、度々馬券に貢献してくれたレッツゴードンキを心情的に。でも昨年の結果、そしてもう1600mでは、と色々引っ掛かる。そろそろリスグラシューが決めるか。デアレガーロも気になる。

それではまた来週、お手持ちの勝馬投票券は確定までお捨てにならないようにお願い申し上げます。

『ウマ娘 プリティーダービー』第6話の感想 もといレース回顧

天皇賞(春)の予想は的中しました。ただ、普通ならその日の香港競馬まで手を出すのですが、ちょっとそんな気になれずにパスしました。そう、注目していたレインボーラインが1着でゴールした直後に騎手が下馬、馬運車で競馬場を後にしたためです。現在のところ、命に別状なく精密検査待ちのようですが、さすがに昨日は楽しい気分とはいきませんでした。
www.sponichi.co.jp

競馬に限らず、スポーツ観戦でこういうことが起きるのは覚悟の上なのですが、なかなか慣れるものではありません。ただ、それでもあの熱狂や盛り上がり、とりわけ競馬なら当てたい・儲けたいという欲望を満たしたくて、再び目を向けてしまう魅力・魔力が潜んでいるのも事実かと思います。

そして今回、競馬関係者の対応やコメントが冷静、いや冷淡にすら思えるのは、彼らが我々以上に競走馬の刹那的な生命を知っているからなのでしょう。

ある馬はレース中に力尽き、ある馬は引退後所在が不明になり・・・レースに出る間もなく、アクシデントが発生した馬もいます。スペシャルウィークが亡くなったそうですが、競争生活引退後にこうして一報がニュースになり、感慨にふけることができる馬というのは、ホンの一握りなのです。
www.nikkansports.com

『ウマ娘』でも、そういった要素を今後どうするのか、というのが注目されているかと思います。実際のレースと同じ結果・運命をそのまま描くのでしょうか。いや、そこは創作でもう一つの”未来”を加味するのでしょうか。

いずれにせよ、そこに納得の面白さがあるのか、この作品の楽しみにしたいと思います。

第6Rの感想

海のトレーニングが意味不明だけど、気にしない。ツイスターも気にしない。ゴールドシップの奔放さは・・・面白い。

有馬記念(1988)がドーナッツ大食い競争になるとは、想像しなかった。スーパークリークが斜行で降着になったレースね。それにしても世代が、ネタが古い! 本当にオールドファン狙ってるんだろうか。

腹がインパクトありすぎて、スーパークリークの巨乳ぶりが隠れて残念。スーパークリーク可愛いのに。失格自体は・・・別に残念でも何でもない。

なぜかというと、スーパークリークが斜行したせいで割を食ったのは、本作に登場しているメジロマックイーンのお姉さん、というかお兄さんなのですよ。メジロデュレン(5着)ね。そういうネタを拾う方が好きでして、テヘヘ。この有馬記念のレース情報を始め、サイレンススズカの癖等々は嬉々として紹介しているサイトが沢山あるでしょうから、こんな話をねじ込んでおきましょう。


有馬記念で鞍上だった村本善之によると、メジロデュレンの脚色が絶好だったそうで、スーパークリークの斜行がなければ「連覇はあったと思う」とのこと。メジロデュレンは前年の有馬記念の覇者なのです(このレースの波乱ぶりも凄いので、各自調べていただきたい)。レース後の「ホントかよ」という話ですが、そういうのを読むとこっちまで悔しくなるわけですよ。メジロデュレンもウマ娘に出ればいいのに。兄弟(姉妹)で嵐山S(特別)→菊花賞制覇ですよ。

ちなみに村本善之元・騎手のエピソードは瀬戸際の勝負師―騎手たちはそのときをどう生きたかに載ってます。この本に登場する騎手・エピソードは面白いですよ~。電子書籍では読めません。ネットだとプレミアがついているときがありますが、古本屋で安く転がっているのを見かけたら是非。

瀬戸際の勝負師―騎手たちはそのときをどう生きたか

瀬戸際の勝負師―騎手たちはそのときをどう生きたか

話が脱線しましたが、そんな話で埋め尽くしたくなるくらいに、今話はもう世代おかまいなし、新ウマ娘が盛りだくさん。マチカネフクキタルにメイショウドトウ、エイシンフラッシュにナイスネイチャですか。やっぱりキャラづけは「競馬ファン」に想像してね、という感じなのかなあ。ナイスネイチャが3着、とかね。うーん、それはそれで安直じゃあございませんか。好きな馬、ウマ娘が多くて良いですけど。前回感想で書いたマチカネフクキタルとサイレンススズカの絡みが見たい。マチカネフクキタルの末脚も凄かった。

登場するウマ娘については、ポータルサイトで確認しておいたほうが良さそうです。
umamusume.jp

サイレンススズカの今後については、本記事冒頭で書いた通りです。どうなるんでしょうね。

トレーナーの話、必要かな? などと書きながら、思ったより脈アリみたいなんで密かに期待。二枚腰、じゃなくて二枚舌。トレーナーはもっと大勢出しても良かったかもね。厩舎・騎手の存在も競馬の魅力ですから。

今回のメインレースは毎日王冠。サイレンススズカの凄さの表現については、上手く、ウマくやってますね。ともすれば「陸上」という印象に終始してしまいそうですが、コースの再現や圧倒的な展開に引き込まれました。サイレンススズカの戦法・強さ自体が、分かりやすいというのも大きいのでしょう。

そしてエルコンドルパサーが天皇賞(秋)に出るんですか。そういえば、オフサイドトラップとオーナーが同じだった。なるほど、良い改変かもしれません。サイレンススズカのことも含めて楽しみになってきました。

ただ、オフサイドトラップにも良いドラマがあるんですがねぇ。ウマ娘になったら、「ナリタブライアンの同期で、度々の病気を克服して努力する先輩」ポジションですよ。ソソりませんか? 私はそういう視点でもちゃんと楽しんでまっせ。

私の注目・セイウンスカイが登場しなくてチト残念でしたが、まあ来週以降出てくれるでしょう。

◆レースのハナシ

おそらく毎日王冠の注目度が高まっているでしょうから、さらっと流された感のある宝塚記念(1998)の話。実はサイレンススズカのレースで、私が一番印象深いのは宝塚記念なのです。成長して勢いのある同馬が、G1初勝利ですよ。動画はいつものJRAオフィシャルから。

なかなか強豪の揃ったメンバーです。メジロドーベル・エアグルーヴの女傑2頭(ドーベルとエアグルーヴの掛け合いを『ウマ娘』本編で見たい)、天皇賞(春)を制したメジロブライト、前年のグランプリチャンピオン・シルクジャスティス、そしてレインボーラインの父ステイゴールド! そうそう、ローゼンカバリーも懐かしい。

キリがないのでレースの話をしますが、まずメジロブライトがゲートで暴れて外枠発走になるわ、レース中ラチにぶつかって態勢崩すわで散々なのです。おそらくファンの大半がゲートの時点で「こりゃダメだ」と思ったのではないでしょうか。

ちなみにメジロブライトはこの後セイウンスカイと京都大賞典で激突(ラチにじゃなくて、勝負)しますので、『ウマ娘』本編はその辺りちょっと楽しみ。

道中は予想通り逃げを打つサイレンススズカですが、直線入口手前ではリードが詰まります。それでも地力で他馬の猛追を退けてG1初勝利。当時は「強くなったなあ」と思ったものです。

金鯱賞や毎日王冠の圧倒的なレースぶりからすると、「物足りない」というファンがいるかもしれません。能力の割に詰め寄られ過ぎではないか、と。ただ今改めて観ると、道中のセーフティリードを活かし、馬場の状態や馬の余力・脚を計算した「G1を勝つ」乗り方だったように思います。ぶっちぎるのが、レースの勝利条件ではないですから。4コーナーで鞍上が後方を確認している様子も映っており、テン乗り・初騎乗の南井克巳(現調教師)のファインプレーではないでしょうか。

その他、今回の記事中のレース情報等はnetkeiba.comでチェックを。


来週はNHKマイルカップですか。難しいレース。人気馬の順当な勝利もあり、一世一代の大駆けもあり。カツジかな~、いやケイアイノーテックも気になる。牝馬から、テトラドラクマ辺りも。オッズが美味しくなりそうなのは嬉しいんですがねぇ。

それではまた来週、お手持ちの勝馬投票券は確定までお捨てにならないようにお願い申し上げます。

『ウマ娘 プリティーダービー』第5話の感想 もといレース回顧

やりましたよフローラS。競馬の話題がしたくて書いているのにハズレ続きで正直つらい所がありましたが、ついに当てましたよ、パイオニアバイオ。オッズが美味しくてよかった。大川慶次郎の「複勝も馬券だ」を思い出して助かりました。

母:アニメイトバイオの現役時代の善戦ぶりも記憶にあります。そうそう、こういう馬券を買うときに、「アニメイト」に反応したっていいんですよ。本来の意味はともかく。そういう買い方大いに結構です。テイエムプリキュアもいましたし。何度も書いてますが、競馬は娯楽なんですから。

第5Rの感想

それでは本編(TOKYO MX、BS11:4月1日より毎週日曜日24:00~他)の感想を。

セイウンスカイがバカに可愛いですねぇ。ライバルキャラ特有の嫌味っぽい感じがなく、秘めたる闘志のあるタイプでニクい。正直、スペシャルウィークよりも好きかも。まあ髪型が特に好きなんですけど。

それにしても、ゴールドシップの存在感と、キャラの遊ばれ具合が凄まじい。今はサブキャラのポジションだが、メイン回なんてあるのでしょうか。EDにはしっかりいますしね。

調教というか練習はやはり陸上っぽくなってしまうのは仕方ないが、トレーナーは一頭(娘)につき一人でも良かったかも。調教師と騎手の存在を兼任する感じで。・・・それやると正に騎手人気のように、ウマ娘よりトレーナーの人気が出て本末転倒になったりして。

エルコンドルパサーは競馬を知っている人向けのキャラを目指しているのかな、という印象。伝説・・・正直納得。

さらにマルゼンスキーが語るダービーというのが、感慨深い。何というか、本当に年齢層の高いファンを狙っているのではないだろうか。それでいくと、メジロマックイーンもその路線ですか。

名前を並べていてふと思ったのですが、どうせならG1を勝っていなくても、彼(女)たちと対戦した馬(ウマ娘)を登場させて欲しくなりますね。今回の話にも関わってきますが、所謂”史実”の結果を知っていると2着以下にも思い出深い馬が沢山いるんですよ。メジロマックイーンなら、オースミロッチやイクノディクタスみたいな。

武豊本人登場、粋だなあ。次は井崎先生あたりか。官能小説マニアってのは本当なのか。

そしてダービー。セイウンスカイやキングヘイローのレースぶりが忠実で良い。いやキングヘイローはもっと引っ掛かって・・・これ以上はやめとこう。皐月賞を見て応援してたんだよなあ。
ついにオリジナル展開、「もし戦わば」の相手エルコンドルパサーですが、結果としては、これっきりの結末でしょうね。もう何度もできないでしょう。エルコンドルパサーを負けさせず、立てる。スペシャルウィークも同様。

これ、競馬を知らなくて観ていたファンにはどう写ったのでしょうか。脅威のライバルキャラとして映っていれば大変嬉しいです。ただ、それすら過小評価かもしれません。

◆レースのハナシ

今回はもちろん、スペシャルウィークが”ぶっちぎり”で勝ったダービー(1998)の話です。動画はJRAより。

このダービーで思い出すのは、15番人気の低評価で3着と健闘したダイワスペリアー。ちょうど菊沢隆徳・現調教師も昨年語っていました。オーナーにも喜んでもらったそうで、やはりダービーは格別なものなのですねぇ。

今でこそ本作にも登場するダイワスカーレットのような強い馬が有名ですが、当時クラシックで結果を出した”ダイワ”の馬は珍しかったように思います。他に挙げるなら、ダイワオーシュウの菊花賞2着でしょうか。鞍上は先週フローラSでパイオニアバイオに乗っていた柴田善臣でした。ちなみにサイレンススズカが強烈な末脚で交わされた神戸新聞杯が印象的な、マチカネフクキタルが1着です。・・・ウマ娘に登場しないのかな。

その他レース情報等はいつものnetkeiba.comでどうぞ。

来週は天皇賞(春)。今回出演していた武豊騎手、まさかの騎乗停止中! とても残念。淀の魔術師がいないなんて。混戦模様ですか。わたしは前走で良い思いをさせてくれた、ガンコとレインボーラインに期待。馬場がカギでしょうか。

それではまた来週、お手持ちの勝馬投票券は確定までお捨てにならないようにお願い申し上げます。

『ウマ娘 プリティーダービー』第4話の感想 もといレース回顧

まずは15日の皐月賞の回顧ですか。当てましたよ、1着を。前走見て強いと思ったエポカドーロ。でも馬券はアレです、競馬ファン伝家の宝刀、1着3着です。枠連で狙っておけばよかった。ちなみに枠連を保険にするのは大川慶次郎式。

キタノコマンドールがよく頑張ってました。これはダービーでも引き続き狙いたい。次は変じゃない競馬でお願いします。
www.hochi.co.jp

第4Rの感想

それではアニメ本編の感想といきましょう。放送はTOKYO MX、BS11:4月1日より毎週日曜日24:00~他です。

足(脚)じゃないから手は怪我しても大丈夫なのか。ウマ娘が、スピード出してぶつかっても大丈夫な安全設計で苦笑。トレーニング中に食べても平気なんですね。まあ馬も食べたりしますけど。

サイレンススズカの出走話が出る度に不安になっている競馬ファンもいるでしょう。その上今回はスペシャルウィークの怪我も心配してますし。でもまあ、やはり見果てぬ夢を描く方向ではないのでしょうか。OPでも目立ってるし。後述しますが、今回はそんな予感のある展開でした。

TVアニメ『ウマ娘 プリティーダービー』OP主題歌 ANIMATION DERBY 01 Make debut!

TVアニメ『ウマ娘 プリティーダービー』OP主題歌 ANIMATION DERBY 01 Make debut!

  • アーティスト: サイレンススズカ,トウカイテイオー,ウオッカ,ダイワスカーレット,ゴールドシップ,メジロマックイーン]スピカ[スペシャルウィーク,サイレンススズカ(高野麻里佳),瀧田綺美,中西亮輔,廣澤優也
  • 出版社/メーカー: ランティス
  • 発売日: 2018/04/25
  • メディア: CD
  • この商品を含むブログを見る
スリップストリームよりも、道中マークするって展開はこの先あるんでしょうかね。あとは落馬、じゃなくて前の馬がコケたり。特訓の消化としてはなかなか納得の描写ですね。

今回はスペシャルウィークではなく、エルコンドルパサーの勝ったNHKマイルカップ(1998)の話を。JRAの動画から。

このNHKマイルカップの出走馬、良い馬が揃ってるんですよ~。同じく無敗で駒を進めたトキオパーフェクト! G1だとちょっと足りませんでしたが、芝・ダートで息の長い競争生活でした。5着のアマロも逃げ・先頭集団をよく走っていたのを思い出します。エアジハードはこの後の成績が凄い。グラスワンダーも撃破しちゃいますので、お楽しみに・・・って、ウマ娘には出ないのか、残念。

あとのレース情報等はnetkeiba.comでどうぞ。潔いでしょ?

そしてエルコンドルパサーがダービーに出るんですか? これはやっぱりアレですか、ダイワスペリアーやボールドエンペラーいないし、ということなのでしょうか。でもここで勝負は早い気もする。エルコンドルパサーは先にサイレンススズカとの勝負を・・・ああ、ここで歴史が変わるのかな? サイレンススズカ対スペシャルウィークもあったりして。来週以降楽しみ。


来週はG1レースはお休みです。土日どちらか気が向いたら遊ぶと思います。なので第5話はゆったりと迎えられるといいな。しつこいですが、競馬は娯楽ですから。

それではまた来週、お手持ちの勝馬投票券は確定までお捨てにならないようにお願い申し上げます。

『ウマ娘 プリティーダービー』第3話の感想 もといレース回顧

サクッと感想書いて終わりにしようと思ったけど、存外面白いので少し観直して感想書こうかと。その前に8日の桜花賞の話ですか? ささやかに外しました。
何を狙ったか? そりゃもうレッドレグナントの未知の魅力ですよ。レース後の鞍上によると、「距離が長いのかも」ですって。うーむ。
www.hochi.co.jp

こういう、外した後のレース情報が大事なのですよ。外すと「チクショー」となって結果見なかったりするでしょ? そうすると次の予想に活きないのです。何でしょうね、当たってないとものすごく説得力に乏しいぞ。しかも大川慶次郎の受け売り。

ウマ娘の展開を予想する

競馬っぽい見出しですが、なんてことはない。ストーリー予想です。これはもう知れ渡っているでしょうが、netkeiba.comが便利なのでこれ以上書くことがない。名前とレース名で追いかけておけば、見てきたようなことが書けるのでは。

ちなみに今話でやってくれたセイウンスカイのレースは、札幌記念がカッコいいです。クラシックレースの頃だけ知っていたら驚くかも。その後スペシャルウィークと天皇賞(秋)で激突、というのも熱いです。ああ、こういうのも書いたらネタバレになるんだっけか。競馬ファンを狙っているので、ある程度それを織り込み済だと思うのですがね。

そこへいくと前回も書きましたが、サイレンススズカは見果てぬ夢を描く方向でいいと思うけどなあ。戦績通りの結末では、安直な気がするなあ。

第3話の感想

名前は既に知っているので、キャラを憶えやすいと言うか、「名前知ってるけど誰だっけ」と一瞬探してしまう。そして妙な愛着があったりする。変な感じ。

ゴールドシップのステージは良い感じのように見えるけどダメなのか。というかキャラ付けが面白くてファンになりそう。競馬ファン狙ってるな。もう少しトレーナー困らせても良いくらい。

弥生賞後のスペシャルウィークのぎこちないライブが、とても良かった。ライブステージいらないと思っていたが、面白要素でハマりそう。3着まで一緒でギクシャクしないのかね。OPはジャケットが好き。

TVアニメ『ウマ娘 プリティーダービー』OP主題歌 ANIMATION DERBY 01 Make debut!

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  • アーティスト: サイレンススズカ,トウカイテイオー,ウオッカ,ダイワスカーレット,ゴールドシップ,メジロマックイーン]スピカ[スペシャルウィーク,サイレンススズカ(高野麻里佳),瀧田綺美,中西亮輔,廣澤優也
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皐月賞は、キングヘイローを応援していたことを思い出しました。JRAの動画をリンクしておこう。スペシャルウィークが伸びない! ジリジリとセイウンスカイに迫る! でも中山のゴールはそこまで。これを見たらダービーも応援したくなるんだなあ。

いかんいかん、キングヘイローの話をしてしまった。アニメのスペシャルウィークも、そんな展開を再現して・・・原因は体重か。馬場のせいじゃなかったっけ? まあいいや。レース後のトレーナーはそういうキャラなんすね、みたいな印象。


次回は皐月賞を当てて気分良く視聴したい。混戦模様ですか。アニメに倣って古めの話をすると、イシノサンデーが優勝したとき(1996年)の状況に似ている気がする。キタノコマンドール! 色んな要素で敬遠するファンがいそう。でも予想は当てないとね。オウケンムーンも応援したい。
そうそう、ダブルシャープも気になる。渡辺薫彦厩舎に鞍上和田竜二というのが熱い。トップロード、そしてオペラオーね。オペラオーがいるんだから、ナリタトップロードもウマ娘に出ないのかな。

それではまた来週、お手持ちの勝馬投票券は確定までお捨てにならないようにお願い申し上げます。

アニメ『ウマ娘 プリティーダービー』第1話・第2話 レース回顧(感想)

待ってました、この春、このアニメ。プロモーションムービーが発表された頃から「これは話題にしなければ」と思っていた。しかしまあプロジェクトが動き出すまでに時計がかかりましたよ。アニメ化がなかったら、危うく忘れるところだった。

「待ってました」なんて書いておいて、その程度の関心度かって? そんなことを言われてもウマの耳に念仏よ。

実はこのアニメを話題にしたいがために、一昨日わざわざ競馬の記事をねじ込んでおいたのだ。節操のない話題が並ぶ当サイトだが、そういう記事の連動はマメなのね。「実は競馬好きでして~」みたいな話でグダグダ記事を割きたくないからね。誠実でしょ?

ホント自称・自認する人って、なぜ説得力がないのかわからないんだろうな。ニンニン。

競馬と『ウマ娘』に対するスタンス

まずは上でリンクした私の記事の中から、私の競馬や『ウマ娘』に対するスタンスをもう一度確認しておこう。
菊池寛の『我が馬券哲学』より、

馬券買いは道楽也散財也。真に金を儲けんとせば正道の家業を励むに如かず。
(『我が馬券哲学』より)

まあ、競馬も『ウマ娘』も娯楽と割り切って、道を踏み外さず大いに楽しもうということで。それにしてもこの一文、競馬だけでなく、ソシャゲにも通じない? 生粋の競馬好きは言うことが違うね。 

公式サイトで馬ウマ与太話

アニメより先に注目したくなるのは、公式サイトのキャラクター一覧だろう。まだまだ色々登場しそうではないか。社台系の登場は諸処の事情で仕方ないところだが、それでもこんなに揃うのかという印象だ。しかも、馬のチョイスが結構古い。30~40、50代あたりもターゲットなのか? という面子だ。

まず、ゴールドシチーがシブい。容姿ならトウショウファルコはいないのか。スイープトウショウがOKなら脈あるかも。どうせなら、ファルコのお父さん世代、TTGはどうよ? テンポイントがサイレンススズカと被るか。 

ルックスで選ぶなら、ナカヤマフェスタの醸し出す雰囲気が良い。メジロドーベルは名前にコンプレックスがあるようだが、見た目は可愛くて大変好み。顔に関しては実際可愛かった(馬にしては)。ドーベルに比べたらキョウエイマーチなんかまさに馬面って感じだったと思う。キョウエイマーチのファンだった方ゴメンナサイ。キョウエイマーチは出ないのか。そうそう、馬面と言えば、ゴールドシップはアニメで馬面補正がかかっていた。もっと凄い顔芸したり、ゲートくぐったりするのかね。

メジロマックイーンにもね、お兄さんというかお姉さんがいるんだがなあ。登場しないのかなあ。メジロデュレンね。鞍上村本善之! 上手かったなあ。この世代面白いのに。ラグビーボールにフレッシュボイス、レジェンドテイオーもそうか。ダイナガリバーはNGだろうが。

こうしてみると、ルドルフの同世代は寂しいな。ビゼンニシキ、スズパレードにスズマッハ、ニシノライデン・・・好きな馬が多いけど、厳しいか。
あと、サクラバクシンオーがOKならサクラ軍団もっと頼みますよ。個性派揃いですよ。いや決して主戦のせいでは・・・。


最後に一言、スーパークリークが、でかい。

とまあこんな具合で、未見の御仁は各自サイトで確認していただきたい。
馬の元ネタがわからないときは、netkeiba.comが便利なので、興味があればどうぞ。

アニメ『ウマ娘 プリティーダービー』第1話・第2話の感想

それでは各話の感想といこう。ちなみに放送はTOKYO MX、BS11:4月1日より毎週日曜日24:00~他。今週は第1話、2話と連闘。客じゃなくて制作側が賭けてるね。

第1話

別世界の名前とともに生まれ、その魂を受け継ぐ、なんかそんな設定聞き覚えがあるな。まあそうしないと全員女の子にできないからね。男版を出すなら『ウマ娘ガールズサイド』? 日本語がおかしいよ。ウマ息子? 一気に下品になった。 

それはさておき、普通に自動車と並走できるスピードが出るのね。車のある世界で共存しているのはもう気にしない。さすがに歩きながらボロは出さないか。そんな、別に期待してませんよ。

馬、じゃなかったウマ娘に蹴られても平気な世界で安心した。そしてウマ娘はまさしく”アイドルホース”なのね。さらばハイセイコー。
スペシャルウィークの周辺にライバルが集まる様子にちょっと興奮。パドックみたいな匂いがするんだろうか。続々と登場する名馬たち、いや名ウマ娘たち? にもニヤニヤする。

サイレンススズカの夢って、何でしょうか。この先の展開を史実になぞらえて予想する向きもあるでしょうが、見果てぬ夢を描ききったら、このアニメをずっと称賛するかもしれない。そう言えば、オフサイドトラップも屈腱炎を度々克服して走り続けたんだよなあ。努力する先輩、みたいなポジションで登場しないかなあ。

第2話

トレーナーはもっと色々なキャラを出しても面白いかもと思ってしまった。実在モデルは・・・後でクレームついたら面倒くさいか。
エアグルーヴがクールで素敵。ルドルフ・テイオー親子がこの設定・世界観で出てくるとさすがに苦笑。訓練自体は人間がやる陸上なのね。靴に蹄鉄を打つ姿に笑った。そこは馬なんすね。

そう言えば、いろんな世代のウマ娘が混じっているが、各競馬場は現在のコースなのかな。今回出てきた阪神競馬場は改修前のコースじゃなかったと思ったが・・・ちゃんと見るの忘れた。テヘへ。右回りの新潟が出てきたら一人で喜びます。

それにしても勝ったらライブするって、アイドルのノリというか、女子プロレスラーというか。3着までが歌うの? これはナイスネイチャ人気出ますね。しかし歌うとなると、ノド鳴りにも気をつけないと。


テンポよく、気楽に楽しめたので来週も桜花賞を当てて気分良く視聴したい。レッドレグナントの所属厩舎を見て、ツィンクルブライドを思い出す。鞍上の魅力とともに、悩みそう。

それではまた来週、お手持ちの勝馬投票券は確定までお捨てにならないようにお願い申し上げます。

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