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『ガールズ&パンツァー最終章』第3話の感想 公開当初に寄せて

詳細なあらすじや観る前の楽しみを著しく削ぐようなネタバレはなしです。3/26公開の『ガールズ&パンツァー最終章』第3話を観てきたので感想です。

今月はある作品が劇場版で完結したり、一方で世間では延長あり解除ありと色々穏やかではなかったですが、本作はまだ完結も延長もしていません。いつになったら終わり、始まるのやら。こう書くとどこに向けて書いているのやらわかりませんな。

それにしても『最終章』が始まって、体感や観光といった作品の魅力・楽しみというのが、こんな形で封じられるとは思いも寄りませんでした。でもだからこそ、面白い本編を一層望みたくなるものでしょう。

TOHOシネマズ立川立飛で観るガルパン

今回初日はTOHOシネマズ立川立飛で鑑賞。『最終章』第3話は平日公開(金曜日)だったので、休みをとるなら行ったことがない映画館、というわけで選択。「立川なら他に⋯」というところでしょうが、初回はなるべく通常の上映形式でフラットに観ることにしています。最初から爆音や轟音やAtmosを選ぶと印象が強すぎて後々良し悪しも比較できないので。ディスク化・配信されたときの感想と乖離しないように、というのもあります。

もっとも、TOHOシネマズも独自のプレミアムシアターで上映中。スクリーンはとても綺麗で、座席もフカフカです。独立系だろうが大手だろうが、こういう力の入れ方は歓迎です。選択肢が増えました。

あとここは、すごく空いていて良かった。時勢もそうですが、周囲の反応に惑わされず観られました。平日とは言え、昼間でこの調子とは。作品の人気という点からは少し寂しいかな。色紙は幸先よくバレー部でした。

『ガールズ&パンツァー最終章』第3話の感想

では感想。繰り返しますが、公開直後なので、あらすじ披露や著しいネタバレはなしです。今回は箇条書きですが、まとまった感想を別に書く予定。


・全体的に冴えない第3話だった。ファンの贔屓目で書くなら及第点、OVAならこんなものかという印象。直言するならイマイチ。勝敗の行方や推しのキャラクター云々よりも、演出やら映像やら話の組み立て諸々の要素が引っ掛かって、第1話、第2話のような作品に夢中になる瞬間がなかった。後半(第4話~)を楽しみにさせるつくりにしたかったのだろうが、あまりにバレバレでは冷めるというもの。

・良いところから書くが、車中の役割や視点変更はとても面白かった。前話からの伏線やキャラクターの性質抜きに、もっと早く作中でやって欲しかったくらい。ただ、ちょっとキャラクターを万能にしすぎた感もある。慣れてなくて「おっと」となるような挙動があると、尚良かった。

・ついに次回予告のようなものが。素直に嬉しい。早い時期に公開されるとなお嬉しい。

・重戦車が動いているときのスピード感は良い。まだ作中でこういう表現するんだなと思った。これを観ると、やはり他の戦闘は戦車の動きが軽くて速すぎる気がする。カーアクションに寄ってしまっている。決して実物ままではない、「戦車らしさ」をもう少し表現して欲しい。正直、もう飛んだり跳ねたりでは驚かない。試合会場の妙味も薄れている。新登場の車輌にしても、すばしこさばかり目については。

・大洗女子内や各校の生徒の交流という面では相変わらず弱い。この流れでまた『劇場版』みたいな話をやられても困る。やっぱりキャラクター、チーム、学校は関係含めて”セット売り”の様子。もう少し卒業というテーマや上級生・下級生といった関係は活かすと言外の楽しみにもなると思うのだが。

・どうも全般に天丼ネタが多い。こういう展開前も観たよな、あの戦法か、またこの演出か、またこのギャグか⋯という。伏線としての面白味もなく、表現の引き出しとしてさすがに気になってきた。戦車戦ではあるまいし、「弾切れ」などとは書きたくないが⋯。しかも第3話の中で繰り返しやってしまったのが痛い。ラストなんて、驚きよりも、攻撃方法も結果もダブルで2度目なのでインパクトが弱まっているのだ。

・人物の喜怒哀楽や心情描写も雑が極まってきた。描いて欲しい過程が戦車戦に追い出されているのか、台詞による表層的な説明で済ませた感が強い。ここはベタでも覚醒までのタメ、みたいなのがない。こういうのをやって欲しくないので『最終章』の尺なり制作期間に期待するところがあったのだが、未だ叶わず。

・雑といえば、常々「食事シーンは必要であれば入れればよい」と思っていたのだが、第3話はその食べ物もあまり美味しそうに見えなかった。品がない箇所もあるし、足早に出すくらいならシーンごとなくてよいだろう。ちょっと話が外れるが、登場する食べ物に対して「食べたことない」と反応する台詞も耳につく。制作側の見聞を織り込んでいるかもしれないが、言っても現代に生きる女子高生なんでしょ、と釈然としない点がある。

・今回何よりガッカリしたのが、音響や音楽の配し方。映像に集中させアトラクション要素を狙った場面はあってよい。だが、第3話は音楽を入れない演出と入れる演出の合間がちぐはぐしている。特に音楽の挿入が「ここで音楽流れるのか」というくらい、画と一体化していない。立ち遅れている感がある。楽曲としても、印象的なものはなかった。音響面は音質を意識しすぎたのか、通常上映でも感じていた体感的な興奮や刺激は少なかった。これまでの『最終章』各話で気にならなかっただけに、どうしたのかと言いたくなる。新しいことへのチャレンジがあったのならば、第一印象としては上手くいってない。私は第3話を種々の音響で何度も体感したいとまでは、思えなかった。


当初の思惑とは違う意味も含め、第4話はどうなのかと待ちたいと思います。

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