デジタルエンタテイメント断片情報誌

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生誕でも没後でもショスタコーヴィチ その2 最近購入したレコード雑談

ショスタコーヴィチの音楽を聴くならサブスクリプションが手っ取り早いです。楽曲が好みに合うか、試聴したいのなら尚の事です。今どきCDを買ってまで「よし、ショスタコーヴィチを聴くぞ」と意気込むことはないと思います。これまで発売された各種音源は、配信サービスに結構揃ってます。中にはかつて名盤、激レアなどと話題になった、ファン垂涎の音源もあります。

ただ、ショスタコーヴィチが好きになって、どうしても配信されていない音源、CD・レコードでしか聴けない音源というものに興味が湧くことがあるでしょう。ましてショスタコーヴィチはレコードでしか聴けない音源が今だ残っていて、悩ましい。早く復刻・配信してよ。今回はCDに続いて、レコード編です。

※前回:

最近購入したレコードから

ショスタコーヴィチの珍しいレコードは、比較的安価で、手に入れやすいと思っている。ここでの「安価」は、千円しないくらいの値段。買い手と売り手の温度差が程よい感じだ。お買い物自慢するまでもない。CDでは見かけないけどレコードだと簡単に見つかる、そんなことも少なくない。

レコード入手は国内のショップ・オークションはもとより、Discogsのようなサイト利用も入手手段の一つだ。音楽ファンには今更の話だろう。もちろん、利用は各自自己責任でお願いする。
www.discogs.com


以前交響曲第2番の話をしたときに紹介したブラジュコフ(表記はブラシコフでも何でもお好きにどうぞ)が、レニングラード・フィルハーモニー管弦楽団を指揮した交響曲第3番の録音(Melodiya/eurodisc 85314KK)。第2番はCD化されたのに、こちらはレコードでもあまり見かけない部類か。
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これがまた、期待したほどではなかった。私には散漫に感じる。オーケストラの繰り出す音にハリがない。その上演奏の精度も怪しい。レニングラード・フィルとて、ムラヴィンスキーが指揮したときのような、冷徹・透徹した演奏をいつも繰り広げているわけではないのだ。ムラヴィンスキーが指揮したときですら疵はある。それ抜きにしても、大した演奏ではないと思う。録音にまつわる情報やエピソードに興味はある。だが、だからといって演奏が気に入るとは限らない。


ジャケットがちょっとインパクトある、ゴルシュマン指揮セントルイス交響楽団の交響曲第1番(COLUMBIA ML5152)。私はこういう衝動買いは別に否定しない。演奏は、これといってどうということもなく、そつがないもの。エフレム・クルツの1950年代後半の録音やハワード・ミッチェルが指揮した録音を思い出す。
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ゴルシュマンはディアギレフとも縁があり、個人的には気になる指揮者。レコードでしか聴けなかったミヨーの『屋根の上の牛』がNMLで聴けるようになって嬉しい。もちろんそういう指揮者だからといって、このレコードを聴かずして、とまではいかなかった。
ml.naxos.jp


シュニトケやブリテンの録音でも知られているルボツキーが演奏(ピアノ:L・エドリーナ)したヴァイオリン・ソナタ(PHILIPS 6514 102)。このレコードはアタリ。さっさと復刻・配信して欲しい。
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まず整った、澄んだ音色に惹かれる。それだけにとどまらず、音の響きとその余韻がさりげなくも深い。音が消え入るようで、消え入らない感覚に陥る。後期の作品にみられる、ショスタコーヴィチの音楽世界がずっと続くような、あの味わいがたまらないのだ。大変素晴らしい。


CDでショスタコーヴィチの録音を残し始めてから間もなく亡くなった、ヴァフタング・ジョルダニアがソビエト国立文化省交響楽団を指揮して残した交響曲第6番・第9番の録音(Melodiya C10-18047-8)。ムローヴァの話題でこの人の名前が挙がることって、もうなさそうだ。アバドはともかく。
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それはさておき、第6番はなかなか好演。同オケでロジェストヴェンスキーが指揮した録音より好きかもしれない。音像はこちらの方が近い。そのせいか、第1楽章から弦楽器が爽やかに感じられて聴かせる。その流れであっけらかんとした第2楽章も良い。第3楽章も推進力がある。そして終結前にタンバリンが入ってる! 流石ムラヴィンスキーのアシスタント経験者。関係ないか。やっぱりこの版の使用も選べたのね。一方で第9番はもう少し表情付けして欲しい。がなり立てるだけでなく、朴訥で整然としているだけでなく、第9番はその辺りの匙加減が難しいのだと思う。


CD、レコードときたので、次回はサブスクリプション(Spotify)も話題にしようかと思う。それでは。

※サブスクリプションはまたの機会で、CD雑談にしました。

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