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SpotifyとNMLでクラシック音楽 その5 J.S.バッハ

つらいとき、心がしんどいときに音楽が支えてくれた、音楽に励まされたという経験・実感は、ほぼありません。
そういうときは正直、音楽どころではない。ただ、自分の記事が目に止まり、紹介した音楽が今後の興味・趣味になったとしたら、とても嬉しい。今回の記事も、今と未来の繋がりに、ほんの少しでも貢献できれば。

今回紹介するのはJ.S.バッハだけ、存分に堪能してもらいたいと思います。

改めて編曲から知る、バッハ

バッハの音楽は、編曲の方が耳に馴染み良いのではないかと思う。例えばここらで、『平均律クラヴィーア曲集』や『ゴルトベルク変奏曲』の話でも別にかまわない。ただ、音楽が演奏され、聴き継がれている意味を考えるなら、編曲を聴き逃す手はないだろう。

ピアノ編曲、オーケストラ編曲ともに名だたる作曲家、演奏家たちが取り組んでいる。そういう興味・関心の点でも好材料だ。案外、クラシック好きを自認するような御仁も「編曲物なんて、そこまでチェック・収集していない」ということがある。巷でBGMとして流れている場面に出くわすことも多く、所謂「ライトクラシック」のようなイメージがあるのかもしれない。

しかしそれは、それだけバッハの音楽が、今の日本においても我々にこびりついている証左と言えないだろうか。バッハの偉大さを語るなら、御託を並べるのも結構だが、こんな端緒でも大いにアリだと思う。

そんな音楽がSpotifyとNMLでは、当然、色々と容易く聴ける。

ピアノによる編曲

作曲家ブゾーニのピアノ編曲は、現代でも演奏頻度が高く、ブゾーニ自身の曲よりも有名になっているかもしれない。ピアノ編曲を知りたいのなら、まずはブゾーニ編曲のものをまとめて聴いておいて損はない。

ブゾーニ編曲を知ってから、他の作曲家・演奏家のピアノ編曲も手広く聴いてみよう。

かつてこういう曲を聴く際に大いに助けとなったナクソスに敬意を表して、作曲家による編曲集。私はサン=サーンスの編曲が気に入ってよく聴いていた。NMLも頑張ってほしい。

オーケストラによる編曲

バッハのオーケストラ編曲なら、指揮者ストコフスキーによる編曲を聴いておこう。かつて専門家・評論家の類が色物扱いしたそうだが、聴衆からの支持・人気と、現在でもこうして採り上げられていることに対して、今はどういう評価なのだろうか。我々としては、まずは聴いてみて判断すれば良いではないか。

『The Art of Orchestral Transcription』は、バッハ以外の作曲家の編曲も含まれている。これらを聴いて、新たな音楽の興味が生まれるのは、何の問題もないと私は思う。
余談だが、シャンドスというレーベルは、古今東西の珍しい曲を録音していることで有名なレーベルだが、配信だけでなく、本家でも早々に音源のダウンロード販売も開始している。今このレーベルの録音・音源をCDで探している・待ちわびている御仁は、正直モグリ。

もちろん、ストコフスキー以外の編曲も面白い。指揮者が編曲したものだけでも、こうしてアルバムになるだけ存在するのだ。収録曲を見て、(編曲した指揮者を)知ってる! となったら、もう”クラシック音楽”に浸かってきているかな。ちなみにこのアルバムを録音している指揮者のレナード・スラットキンは、こうした企画物の録音を聴くなら、憶えておいて損のない名指揮者の一人。

この他にもギター編曲、シンセサイザーによる演奏等々あるので、各自興味があれば是非探して欲しい。
音楽に興味を持つきっかけは、無限である。


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