デジタルエンタテイメント断片情報誌

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新年音楽始め

気がついたら今年のニューイヤーコンサートを見逃していた(数年ぶり、数回目)。まあ、再放送があるし、この時期は毎年私撰ニューイヤーコンサートやってるもので‥。そっちに夢中になってたりするのよね。

バルビローリの指揮した演奏が、本家はもとより、BBCやDUTTON、バルビローリ協会の復刻もあって最近は手軽に聴ける。自分の興味とバルビローリのレパートリーが偶然にも一致することが多く、音源を手に取ることが多かったのだが、通り一遍でなく面白い演奏が多い。バルビローリの指揮について、浪花節とかコブシの効いた、なんて表現を見ることがあるが、やっぱりそれは曲によると思う。

BBCから出ているプロムスの録音で、『トリッチ・トラッチ・ポルカ』が面白い。割と有名かも知れないが、初っ端からテンポの揺らしが激しく、はじめて聴いた時は大変驚いた(そして笑ってしまった)。ストコフスキーばり、というか、いやストコフスキーでもいきなりこんなことしないよ、という演奏。プロムスの演奏で、そういうパフォーマンスを意識した演奏だとは思うが、観客の笑い声も大いに収録されていて、とても楽しい気分になります。

A Viennese Evening at the Proms

A Viennese Evening at the Proms

  • アーティスト: Franz Joseph Haydn,Johann II Strauss,Richard Strauss,Franz Lehar,Sir John Barbirolli,Halle Orchestra
  • 出版社/メーカー: BBC Legends
  • 発売日: 2000/10/24
  • メディア: CD
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イギリス人指揮者でもう一人、最近まとまったBOXで復刻されているボールトの小品集も景気が良い。この人も「"英国紳士"らしい演奏」という、よく分かるような分からないようなまとめ方をされるが、もっと曲・演奏毎に語りたくなる指揮者だと思う。今回はとりあげませんが、モーツァルトの交響曲第41番は極端なテンポを取らない、スケールが大きい演奏だし(フィナーレは圧巻)、ショスタコーヴィチの交響曲第6番の諧謔的な表現はクセになる。曲全体の据え方が凄いのですな。

Complete Conductor-from Tchaikovsky to Gershwin

Complete Conductor-from Tchaikovsky to Gershwin

そのボールトが行進曲や序曲を演奏したらどうなるか。これがまた楽しく聴かせてくれる、曲想にあった生気溢れる演奏なのですよ。特に行進曲は、録音になると結構穏健な演奏になりがちなところを、バリバリ鳴らしている。

『リパブリック讃歌』と『錨を上げて』なんて、オーケストラでこんな良い演奏、なかなかないと思います。『自由の鐘』は録音時期をみると、モンティ・パイソンが選んだのは偶然か? いずれも年中聴いてもいい、素晴らしい演奏。BOXは安いし購入も容易なのでもっと聴いてもらいたいです。

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