東京交響楽団の「名曲全集(第106回)」(2015/4/26・ミューザ川崎)に行きました。この演奏会、昨年東響のシーズンプログラムか何かで見かけて以来、行こうと決めていた演奏会だったのだ。
(曲目)
E.シュトラウス:ポルカ「テープは切られた」op.45
J.シュトラウス2世 :ポルカ「観光列車」op.281
ヴィラ=ロボス:カイピラの小さな列車(ブラジル風バッハ第2番より)
ロンビ:コペンハーゲンの蒸気機関車のギャロップ
オネゲル:パシフィック231
(休憩)
青木望:組曲「銀河鉄道999(スリーナイン)」
指揮:秋山和慶
独奏・独唱:半田美和子(S)
ナレーション:堀江一眞
以前入手したCDが「鉄道」をテーマにした凝ったアルバムで、そのCDをネタに「鉄道のクラシック音楽」という記事を書いた。その時は正直、紹介した曲が演奏会で聴けるとは思っていなかった。※下のCDのことです。国内盤は輸入盤に日本語解説をつけただけで、曲目は同じです。
- アーティスト: Various,イジー・スターレク,カイザースラウテルン南西ドイツ放送管弦楽団
- 出版社/メーカー: HAENSSLER
- 発売日: 2010/06/04
- メディア: CD
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Railroad Rhythms: Classical Music About Trains
- アーティスト: Aaron Copland,Alois Pachernegg,Antonin Dvorak,Arthur Honegger,Eduard Strauss,Hans Christian Lumbye,Heitor Villa-Lobos,Hilding Rosenberg,Jacques Ibert,Johann II Strauss,Leonard Bernstein,Silvestre Revueltas,Vincent D'Indy,Jiri Starek,Kaiserslautern Radio Orchestra
- 出版社/メーカー: HAENSSLER
- 発売日: 2006/11/14
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指揮は鉄道好きで知られる秋山和慶。秋山氏が指揮する演奏を聴くのは、たしか広島交響楽団の演奏会以来ではなかろうか。もう相当前ですわ。熱心な聴き手でなくてスイマセン。所持しているCDで思いつくのは、バンクーバー響の演奏集(4枚組でチャイコフスキーやホルストが収録されているもの)くらいか。あ、東京佼成ウインドオーケストラの『バーレスク風ロンド』もあるな。指揮姿は『題名のない音楽会』で度々見た記憶がある。
さて演奏会の感想だが、これは行って正解だった。曲目や使用楽器の珍しさもあり、聴いて・見ていて飽きない演奏会だった。特に曲を挙げていくと、まず2曲目のポルカ『観光列車』はこの曲目の中では比較的有名な曲だが、予想以上に落ち着いた上品な響きの演奏で、ウットリしてしまった。秋山=東響巧いな、と思った。
3、4曲目が特に聴きたかったのだが、やはり生で聴くと一層面白かった。まさにクラシック音楽で聴く「汽車汽車ポッポポッポ」の世界だった。 今やヴィラ=ロボスはマイナーな曲集めを趣味にすると大体ぶつかる、「”有名な”マイナー作曲家」だと思うが、その魅力の一端を知ることが出来る曲。2階席で、使用されているブラジル楽器に釘付けになってました*2。
そういえば、ロンビの曲は今朝の『題名のない音楽会」でも演奏されていて(ズバリ鉄道がテーマの日だった)、偶然だろうがちょっとビックリした。オネゲルの『パシフィック231』は鉄道がテーマになると猫も杓子もこの曲、という感じなのだが、実際聴くとチェロやコントラバスの低音がたまらん。『ラグビー』も聴きたくなった。ついでに3番も。
組曲『銀河鉄道999』は存在自体は知っていたが、今回聴くのが初めて。「銀河鉄道999」はアニメの再放送と映画を観た記憶がある。漫画はよく憶えていない。メーテルですか? 好きですねぇ。「これからの星」(だっけか)で和室の出窓に座って寄りかかっている姿が最高に好き。美人はどこにいても何やってもサマになるな、と思った。まあ色んな意味で「異次元の」美人ですからね。あのレベルの美人になると、3日で飽きない。昔は魅力がわからなかったなぁ。
少し話がずれた。ナレーションのおかげでもあるが、後半になるにつれて曲とそのシーンが思い浮かべられるようになり、楽しくなってきた。ジワジワ思い出したところでOPのメロディーがくるわけですな。ストーリー仕立ての曲構成も悪くない。アニメを観直したくなる。木琴・鉄琴、(エレキ)ギター、ドラムセット等の音色に、ソプラノ(3階で歌っていた。声は文句なかったが、音が少し大きかったかな)が加わって、何だかんだで現代の音楽を堪能させてもらった。バス・フルートも使ってたな。演奏もさすがしっかりしたもので、こういう演奏会で演奏されるのも大いにアリだと改めて思った。昨今放送しているアニメでも、作品ありきのイベントでオーケストラ演奏会を開いている作品があるが、20、30年後にこんな感じでお目にかかれるのでしょうかね。
ちなみに組曲『銀河鉄道999』の演奏時、指揮の秋山氏は例の制帽姿で、ナレーションの堀江氏は999号の車掌姿で登場。ちょっと写真も撮りたかったが、楽しい思い出になりました。
- アーティスト: TVサントラ,伊集加代子,中谷勝昭,コロムビア・シンフォニック・オーケストラ
- 出版社/メーカー: 日本コロムビア
- 発売日: 2010/02/24
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