デジタルエンタテイメント断片情報誌

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モーツァルト 交響曲第36番ハ長調 K.425「リンツ」の名盤

またしてもモーツァルトの後期交響曲から、第36番ハ長調 K.551「リンツ」のお薦めを紹介したい。

第41番のときも書きましたが、”名盤”と書いてなくても「これさえあれば他はいらない」や、「トドメを刺す」なんてのたまう御方もいるわけで⋯⋯勝手に刺しとれ! いやいや当記事は穏便な録音紹介の記事です。などと書いて憐憫の目を向けられると。それはともかく、例によってステレオ録音ばかり並べます。

第36番で聴きたいもの

第41番よりも実は好きな曲。同じハ長調なら、私は第36番。華やかさ、壮麗さもさることながら、朗らかな足取りやここぞの疾走感。月並みでつまらない表現を並べ立てたようですが、これらを求めてこその曲だと思っています。欲張りな曲だこと。繰り返しの有無よりも、オーケストラ、楽器の音色にも注目したいですね。本当に短期で仕上げた曲なんですかね? 真実はわかりませんよ。

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ディスコグラフィ

キリッとして整ってはいるものの、決して冷たく、ザッハリッヒではないギーレン指揮バーデン・バーデン南西ドイツ放送交響楽団の録音。オーケストラの振幅がまた味わい深い。今やボックスと配信で容易く聴ける喜び。


またしてもセムコフ指揮の録音(PNCD 494 )。良いものは良い。でも今度のオーケストラはポーランド国立放送カトヴィツェですよ。全楽章通じて格調高く、終楽章はまた弦楽器が良い。
open.spotify.com


スウィトナー指揮シュターツカペレ・ドレスデンの演奏。激しい高揚感はないが、落ち着いた独特の世界がある演奏。

Otmar Suitner:Legendary Recordings

Otmar Suitner:Legendary Recordings

NHK交響楽団との録音も良い。こちらは芯が通っていて、整然とした統一感の際立つ演奏。知っている指揮者だから、知っているオーケストラだから、もっと知りたくなった。


クレンペラー指揮フィルハーモニア管弦楽団の演奏。この時期・この録音が何とかステレオに間に合ってよかったとつくづく思う。個人的に第41番の方は、ステレオで収録するのがやや遅かった。両端楽章がブッ飛ばしていて爽快の一言。初めてカルロス・クライバーを聴いたときより驚いた。

The Last Six Symphonies

The Last Six Symphonies

  • アーティスト:Mozart, W.A.
  • 発売日: 2012/04/09
  • メディア: CD


最後にキャリアと日本での活動歴の割に、今ひとつ人気がなさそうなコシュラーの録音。この指揮者がチェコ・フィルを振ったリンツが素晴らしい。これがCDの追悼盤以来、配信で聴けるようになった。チェコ・フィルの魅力を掴むきっかけになった録音。その演奏は芳醇、という言葉が相応しい。またコシュラーの解釈が細部までよく鳴らしており、丁寧で巧い。その演奏と解釈のまま終楽章までなだれ込む。「オーケストラ特有の音色」などと評判の同オケだが、この録音が話題にならないのはとても惜しいと思っている。モーツァルトといえば、ティルシャルとのホルン協奏曲集(CRYSTONのほう)も音楽に浸れるんだよなあ。

モーツァルト:交響曲第35番

モーツァルト:交響曲第35番

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