おめでとうございます。2020年はベートーヴェン(1770-1827)の生誕250周年です。おめでとうございます。またすぐに没後200年がやってきますね。生誕300周年も何とか祝いたいものです。はてなのサービスでね。寿命以外に地味な懸念を生じさせておきました。
それはともかく、クラシック音楽の話題でこれを意識しないわけにはいきません。殊に日本だと、つい先月、いや先日『第9』を聴きましたという人も少なくないのでしょうが、そこはベートーヴェンです。クラシック音楽を代表する作曲家です。いつ何を聴いても大丈夫。慌てて聴かなくても大丈夫。好きでも嫌いでも大丈夫。知ってても知らなくても、多分大丈夫。
そんなわけで2020年の新年音楽始めは、ベートーヴェンのちょっと珍しい曲でもひねりたいと思います。
ヴァイオリン協奏曲がピアノ協奏曲に
ベートーヴェンの『ヴァイオリン協奏曲』(Op.61)は代表作の一つなのですが、これをベートーヴェン自身が編曲して『ピアノ協奏曲』(Op.61a)に仕立てています。ベートーヴェンのピアノ協奏曲は第5番までありますが、他にもピアノ協奏曲があるんですねぇ。ヴァイオリン協奏曲の紹介にチョロっと載っていたりするので、案外有名かもしれません。とは言え、こういうところからマイナー曲探しにハマったりするわけです。
※1~3トラック目が上記楽曲です。
こちらは元のヴァイオリン協奏曲(1~3トラック目)
まだあるよピアノ協奏曲
ピアノ協奏曲には、まだネタがあります。『ピアノ協奏曲変ホ長調』(WoO 4)がそう。この曲、元々ベートーヴェンが残していたのはピアノ独奏部分だけでした(作曲当時13歳)。その管弦楽パートをヴィリー・ヘスという人が現代になって補筆してできた作品です。終楽章のピアノはなかなか茶目っ気があって私は結構好きです。
※1~3トラック目が上記楽曲です。
カノンで『新年おめでとう』
毎年どこかで誰かが紹介しているかもしれませんが、ベートーヴェンの声楽曲に『新年おめでとう(Glück zum neuen Jahr)』という曲があります。こういう曲をベートーヴェンは沢山作っています。とても短い曲ですが、ベートーヴェン風挨拶として歌えたりすると「お、知ってるね」となる⋯かもしれません。ちなみに2つあるみたいですよ。歌ったら「確かもう1つあったよね?」と言い出す、意地の悪いクラシックファンがいるかもしれません。その時はその人に歌ってもらいましょう。
今回紹介した音源を始め、ベートーヴェンの珍しい曲をまとめて聴いてみたいときは「知られざるベートーヴェン」というCD9枚組のボックスがあります(ベルリンクラシックス)。また既に紹介している通りSpotifyの配信でも色々と聴けますので、この年、この機会にベートーヴェンのさらなる世界を是非。※今年のウィーンフィル・ニューイヤーコンサートの楽曲も収録されてますよ!
※このボックスもそのうち配信されると思います。
- アーティスト:Beethoven / Brahms Trio / Rundf
- 発売日: 2020/01/03
- メディア: CD
※こちらは旧盤。収録は同内容です。