デジタルエンタテイメント断片情報誌

デジタルな話題もそうでない話題も疎らに投稿

漫画で気軽に人体と医学についての知識を得る

仕事をするようになって、先輩・上司、そして同期・同僚と話をする機会がある。
そのときの、鉄板トークといえば何か。


いわゆる”就活生必読の書”みたいな本の話題はあまり出てこないのではないか。では具体的に仕事術・仕事論をぶつけるかというと、そうでもないと思う。政治・宗教は全く話をしないわけではないが、ニュースのさわり程度だ。これは会社勤めに限らないはずだ。

ここで皆の興味関心を惹く話題の一つは、健康トークだと思う。『平成26年版健康長寿社会の実現に向けて~健康・予防元年~』の「第2章 健康をめぐる状況と意識」を見ても、年齢が高くなるにつれ、幸福感を判断するに”健康状況”が大事になってくるのだ。
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そんな情報の出典・根拠を掲げなくとも、職場で会話をすればわかると思う。「この間の健康診断の結果がさあ~」、「最近マラソンやってる」、「腹の具合が悪い」、「腰が痛い」等々、特に新社会人は飽きるほど聞くと思う。

私も新社会人の頃に「30過ぎると今と全然違う体型になるから覚悟しておけ」とメタボ気味の先輩から、まことしやかに言われたことがある。

実はそのとき心の中で「先輩みたいな体型にはならないからな」と誓ったおかげで、今も健康と体型を維持している。


⋯私の話はともかく、健康、ひいては体のしくみについて情報をアップデートしておくのは損はない。医学も進歩している。自身の知識を増やすだけでなく、巷では誤った健康法や古い常識を履行している人に出会うことがある。そんなときに「いや、体のしくみはですね」「今は~らしいですよ」とアドバイスができれば、皆元気に仕事ができて、事業も順調になり、懐に還元される⋯かどうかはわからないが。


そんなことをふらっと考えながら、『まんが 人体の不思議』(著:茨木 保  ちくま新書)を読んだ。ちくま新書初の”漫画”新書だそうだ。

まんが 人体の不思議 (ちくま新書1256)

まんが 人体の不思議 (ちくま新書1256)

絵と構成は、学習参考書でよくある「マンガでわかる~」系の、ト書き、台詞長め。絵もそういう系。ひところ流行った美少女キャラがメイン・解説で出てくるタイプ、ではない。それ故に流行り廃りもないと思う。医師、看護師の他に動物(この新書では猫)もしゃべる。

表紙に”これから専門知識を学ぶ医学生、看護学生の方にも⋯”と書いてあり、「ほほう」と少し驚いたが、専門的な内容を噛み砕いて、面白く漫画にしている。理科的な図解から、医学の進歩の歴史まで、よくまとまっていてわかりやすい。中盤の『循環器』(心臓)、『呼吸器』(肺)、『泌尿器』(腎臓他)、『内分泌器』(ホルモン)といった章が良い。


中でも『泌尿器』の章は大変楽しく読ませてもらった。腎臓他と書いたのは、陰茎についてもちゃんと記述してあるからだ。

ダ・ヴィンチが当時解明できなかった、海綿体による勃起のしくみを考察して述べた一言は、どこかでネタにしたいくらいだ。以下引用:

やはりこいつは、自己固有の知慧を備えているにちがいない⋯

現代では既に解明されていることだが、「私のは勝手にこうなっちゃうんです」と言いたくなる場面はある。


そんな下らない話の種にもぜひ⋯陰茎だけに⋯会社で話をするときはセクハラに注意してください。そんな話はしないか。

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