デジタルエンタテイメント断片情報誌

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SpotifyとNMLでクラシック音楽 その7 メンデルスゾーン

これだと思う音楽があって、あるいは見つけるための聴く手段は特に問いません。便利な配信サイトを使うも良し、CDを買うも良し。そういう縛りやルールは、正直好きにしてくれという感じです。ただ、正規で格安、あるいは無料の手段があるのだから、大いに活用したいし、紹介したい。無料で聴き放題だと、聴き方が雑になる? それって要は心持ち次第じゃないでしょうか。それとも普段の聴き方からして、何か心当たりがあるのでは。

音楽が好きなのか、コレクターなのか。いや音楽が好きでコレクターに”なってしまった”のか。そんな悩みも、配信サイトの利用が解決の糸口になる・・・かも。


意地の悪い書き出しから、今回はメンデルスゾーンともう一題。

メンデルスゾーンに少し凝る

メンデルスゾーンは曲の知名度の割に、エピソードで語られない作曲家のひとり、という印象がある。生涯は短かった(享年38歳)が、作曲家・演奏家としては順風な人生といって良いものだったように思う。もちろん調べていくと、他の作曲家への辛辣な評価等々、面白いものはある。ただ、この時代に聴くのだから、まずは曲を知って・聴いてからの興味で差し支えないだろう。そうして得たのが、現在の評価なのかもしれない。

そのメンデルスゾーンといえば、交響曲第4番『イタリア』とヴァイオリン協奏曲も良いが、交響曲第3番をもっと広めたい。歌ごころあり、ときに激しく、そして荘厳に・・・メンデルスゾーンの魅力が詰まった曲だと思う。CDでは交響曲第4番のカップリングが定番だったが、第4番より好きになった御仁も少なくないだろう。Spotifyで聴けるSONY BMGの録音から、ミュンシュ指揮ボストン交響楽団のキレがある演奏を。

クレンペラーの録音はこの交響曲第3番のラストを自作で改鋳したライブ(かつてEMIで発売)が有名になっており、それを推すのが御通家、みたいな風潮を疑ってしまうくらいだ。だが正規のスタジオ録音では通常版で演奏しており、これがそのラストも含め大変立派で、私などはむしろこの録音にさすがクレンペラー、と感じ入ってしまう。

ちなみに私が交響曲第4番に開眼したのは、豊田耕児指揮群馬交響楽団のCD(カメラータ 32CM-125)を聴いてから。配信もなく、店頭にも並んでいないが、レーベルのサイトでは取り扱っているようだ。この開放的で快活な演奏を聴いて日本のオケがどうこう言うのなら、ぜひ配信サイトでオケ当てのブラインドテストでも大いにやっていただきたい。古今東西色んなオケを無料・格安で聴きまくれますよ。
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これまた抜粋や『結婚行進曲』ばかりで、案外全曲を聴いたことがない御仁がいそうな、劇付随音楽『真夏の夜の夢』。この際全曲を沼尻竜典指揮日本センチュリー交響楽団の新しい録音で聴いてみるのは如何。松本隆による日本語台本。

日本語の台本は私は気にならない。正直とても楽しい。例えばモーツァルトの歌劇だって、英語版がゴロゴロしてるのに。そう言えば、こういった”企画盤”も昔はコレクターズアイテムと化していたものだ。例えば、なかにし礼訳詞のベートーヴェン交響曲第9番『合唱』など(これはタワーレコードが復刻した)。それが今では、こうして無料から配信ですよ。

松本隆台本のものは、小澤征爾指揮ボストン交響楽団、ナレーション吉永小百合の国内盤もあったか。ちなみに国内盤は天野喜孝が挿絵だったと思う。わざと名前を並べ立てたのだが、各人の趣味や嗜好で得た記憶がリンクすると幸いだ。

メンデルスゾーン:劇音楽「真夏の夜の夢」

メンデルスゾーン:劇音楽「真夏の夜の夢」

  • アーティスト: 小澤征爾,バトル(キャスリーン),シュターデ(フレデリカ・フォン),タングルウッド音楽祭合唱団,吉永小百合,メンデルスゾーン,ボストン交響楽団
  • 出版社/メーカー: ユニバーサル ミュージック
  • 発売日: 2016/09/07
  • メディア: CD
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協奏曲では、ピアノ協奏曲が面白い。前述のメンデルスゾーンの魅力満載で、ヴァイオリン協奏曲よりも私は好きだ。あ、ヴァイオリン協奏曲は有名な方の話ね*1。ブロムシュテットの録音集(ピアノ:ティボーデ)がオケの迫力も十分で聴かせる。

雑談:眠るために音楽を聴くのか、音楽を聴いて眠れなくなるのか

Spotifyにもコンピレーション・アルバムはたくさんあって、クラシック音楽にもこんなのがある。

『Sleeping Classics』とまあ、就寝用の音楽なのだろう。このアルバムで、ヴィヴァルディの『四季』がハープで演奏されているのね。こういうのを見かけると、ひと頃流行ったヴァイオリスト:ジル・アパップの『四季』を紹介したくなる。

もう書いてしまうが、冒頭、『春』のあのメロディが口笛で奏でられる衝撃! 長い夜はこういうのを聴いて、音源漁りで眠れなくなっていただきたい。イヒヒ。


次回の記事はこちら:

*1:メンデルスゾーンには、ピアノ協奏曲もヴァイオリン協奏曲も、一般に有名でない作品がある。まあこういうのは今どきネットで調べればすぐわかるので、あまり周囲に嬉々として話さないように。頼みますよ。

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