デジタルエンタテイメント断片情報誌

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邦画と特撮、アニメに寄せて 18/4/15週 男女 すれ違い 恋愛

テーマを揃えて作品を選び、感想を書くっていうのは、案外難しいですね。揃えたつもりが揃ってなかった、テーマが弱かった、主題は別にあった・・・等々。しかもピッタリの作品を見つけたと思ったら、ネット環境で視聴できない作品なんてこともザラ。その点で、新しい作品はほとんどが配信されており、ホント便利です。

今回のお品書き:

邦画:『津軽じょんがら節』

他のジャンルと足並み揃えて、男女のドラマといきましょうか。今回は『津軽じょんがら節』(1973 カラー作品・上映時間:1時間43分)です。

津軽じょんがら節

津軽じょんがら節

故郷津軽を嫌って都会へ出た女が、愛人を連れ、ワケありで戻って、そこで生活をするさまを描く。津軽のさびれた漁村。ある日、東京のバーで働いていた中里イサ子が、ヤクザ風の若い男を連れてやって来た。そこはイサ子の郷里で、連れの若い男・徹男が組の幹部を刺し、追われる身となったため、ここで匿うことにしたのだった・・・。
映画 津軽じょんがら節 - allcinema:映画データベースより)

日本海が印象的な舞台に、当時の風俗・風習、禁忌と言った要素もストーリーに織り込んだ作品です。ただし、作品の主眼はそれらの要素でなく、あくまで人と人の関係であり、存在であり、居場所です。

故郷に戻った女と、故郷はないが所在なくついてきた男。二人が漁村での生活を経て辿り着いた結末が、淡々と、それでいて印象深く描かれていきます。映画冒頭と結末が結びついた時の余韻は味わい深いです。

登場人物の背景や人物像は最低限かつ分かりやすく、映画に集中していれば十分に理解できるものです。話に引き込みやすくするため、意図的に特徴づけをしている感もあります。情景を際立たせるカメラワークも見て損はないでしょう。

特撮:『ウルトラマンレオ』(MX)

今週の『ウルトラマンレオ』(MX 毎週日曜13:30~)は、第24話「美しいおとめ座の少女」です。天本英世も出演していますよ。

前回の「ベッドから落ちたいたずら星人」もそうですが、レオは宇宙人の存在が”日常”に馴染んでいるんですよね。昔は非日常的なものをウルトラシリーズに求めていたので、どうもそこが好きじゃなかったのですが、今見ると大変和みます。それでいてアンドロイドにロボットの反乱なんて、SFしています。しかもこの回、恋愛エピソードなんですよ! 

そう言えば、そんな”てんこ盛り”のアニメを毎週観ている気がするなあ。

アニメ:『ダーリン・イン・ザ・フランキス』第14話

というわけで、特撮っぽいと思って食いついてしまったダリフラの感想を。前回13話が一つの区切りでいいんですかね。7話が13話までの布石で、14話から新たなエピソードと。

14話の感想前に区切りとして書くなら、7話で博士が言っていた「(ゼロツーとパートナーを続けたいなら)己の感情までは食われるな」というのは第12、13話の事態を想定していたものなのでしょうか。過去の記憶を取り戻すのは、吉と出るか凶と出るか。

イチゴを始めとした第13部隊の面々に、ギリギリまで手を上げなかったゼロツーの姿は良いですね。自制する姿はグッときますよ。イチゴに責め立てられると怯むのも、ソソる。これは話の積み重ねで当然と言えば当然ですが。

ただ、単体であれほど強いゼロツーをコドモたちだけで監視というのは、正直間抜けに見えたかな。直近だと12話みたいなこともあったし、「オトナが警備をつけても手がつけられない」描写でよかった気がしました。

前回の感想でも少し書いた、ゼロツーの正体ひいては「鬼」の正体や、この世界の「人間」とは何か? オトナやコドモはそもそも「人間」なのか? その辺りの謎は引き続き継続。今話でも特に明かされませんでした。というかゼロツーの回想を見る限り、「鬼」ってあの世界じゃ普通に存在してそうな感じです。でもそれなら、なぜ「人間」になりたいのかと、堂々巡り。うーむ。

そして「フランクスに乗ること(ヒロ)、人間になること(ゼロツー)より価値があり、大切なものがヒロとゼロツーの間にはある」、13話でその端緒を示して、以降はその関係の成就なり結末を描いていくのかと思ったら、そうじゃないのね。このあたり後半まだまだ仕掛けがあるのか、今話でヒロのために邁進・爆進しているイチゴが食い込むのか。そんなところでしょうか。

病室での様子だと、記憶が戻ってもヒロの性格は変わってないようです。そんなすぐに変わらんわな。ミツルに過去を思い出したことを打ち明けましたが、存外あっさり風味でしたね。らしい反応と言えばそうですが。あとはやはり、ヒロとゼロツーが再会するキーマンになるんでしょうかね。(経験者として)イチゴのゼロツーに会わせない方針に賛同しつつ、妙に良い役どころだな。新パートナーをゲットしただけある。

そして案外ヒロが軽傷だったのは、まあ次の戦闘回に間に合わせるためなんでしょうね。ストレリチアに乗るのか、それ以外の機体に乗るのか・乗れるのか。

そうそう、指を切ったイチゴの傷も舐めさせて、「変わらないヒロ」を演出するのもアリだったのでは。これはイチゴとゼロツーの対比だけでなく、ヒロの魅力としても地味に重要なポイントだと思うのだが如何。対比優先かな。

ヒロといえば、耐えきれなくなったゼロツーがイチゴたちとヒロの病室に行く展開も、「ヒロがイチゴにどうしてもゼロツーに会いたいと度々話していて、ヒロを案じたイチゴがゼロツーを呼びに行く」みたいなクッションがあったら、もう少し救いのある結果になっていたような気がする。病室も監視していたから機会は十分でしょう。あの一連のシーンは正直どのキャラの行動・判断も観ていて気持ちが良くないし、消化不良だなあ。

それにしても、以前の感想でも書いたが、イチゴがここまでヒロにゾッコンだと思わなかった。9話でゴローとの着地点を用意しておき、以降は何だかんだでゼロツーと折り合いつけて(仲間発言もあったし)、みたいな想定がヌルいどころではなかった。あれだけヒロの感情とゴローの存在おかまいなしで突進されると、かえって応援したくなる。薔薇の本数毎の花言葉もブラフにして欲しいくらい。すごい天の邪鬼。

ただ、大きな戦闘が控えているし、丁度フランクスが動く仕組みをもう一度フィーチャーする良い機会かもしれない。そこで例えばヒロとイチゴでデルフィニウムを起動するのか・させるのか、と。一度失敗しているが、絶体絶命の場面で・・・というのは個人的には大好きなシチュエーションでもある。これも過去の感想で書いたなあ。

あとはストレリチア以外のフランクスでどう頑張るか、というのは楽しみにしたい。叫竜のデザイン含めて、戦闘は本当に面白いものがそろそろ見たい。絶対的な主力が抜けて残存戦力で奮戦する、そういうのも好きなんだよなぁ。

何か書くの忘れた。あ、そうだ、あの伸び切ったゼロツーのツノは正直カッコいいと思ってしまった。能面だね。和テイストだね。来週もみんなで観よう。

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