デジタルエンタテイメント断片情報誌

デジタルな話題もそうでない話題も疎らに投稿

音声入力を安上がりに試す

今回は、前からやってみたかった音声入力の話題です。既に導入している御仁には今更な話なんでしょうが、音声入力って思ったよりお金かからないのね。じゃあやってみようと。有無にかかわらず、お金はかからない方が嬉しいですよ私は。要はケチです。 吝嗇(りんしょく)です。

なので話の枕でも、音声入力の宣伝や素晴らしさについて力説したりはしません。そういうのは別サイト・記事で飽きるくらい読んでるでしょ? いかにも商売くせえ、なんて感じながら。

まあ、いつの時代も無料というのは話題の中心です。今話題のアレやコレも、問題の根源は”無料”であることにありますから。でもね、記事にするからには正攻法で、少しだけお金はかけます。

PC関連の記事は古のPC雑誌『ログイン』に倣って、真剣になったりふざけたりしたいのです。科学的でも衒学的でもありませんぜ。わからない人がいても気にしない(全国気にしない協会)。

なぜ今まで音声入力を試さなかったのか

便利だ便利だと聞いていながら、なぜ今まで音声入力を試さなかったのかと言うと、これには理由があって、

  • 喋って入力すること自体、面倒くさそう

チャットくらいならいいけれど、何百、何千字まとめて「喋る」となると、口と喉が疲れそう。それに、家で一人で喋っているのは寂しくならないか。家族と同居していたら、変な目で見られる気もする。

  • しゃべるよりもキーボードで表現する方が饒舌である

これ、ネット界隈では今だ少なくないのではないでしょうか。人前よりもPCやスマホ画面を前にしたほうが口数が多い。まあ、画面の向こうのパーソナリティについては詮索しませんが。なんて優しい記事!

  • 世の「語り下ろし」や「対談」本に良い印象がない

人気が出ると、執筆する暇がなくなるのか、語り下ろしや対談の本が目立ってくる作家がいる。個人的に、それで「面白くなくなった」という印象の作家がいるので。手抜きとまでは言わないが、やはり文章を考えるという行為は重要なのではないか。そう思って自分も文章作成時は敬遠してきた。

ただ、この問題は「おめえ人気作家でも何でもないだろう 」で解決しました。

音声入力をやってみよう

では実際に音声入力をやってみましょう。

必要なもの:マイクを用意する

とりあえずPCで使うのを前提に必要なものマイク(ヘッドセット)の話。私の PC にはマイク端子があるが、ない場合は USB 接続のものなど、適宜ご用意を。
スマホでやるなら一応、電車の中とか迷惑になりそうな所でやらないでね。書いておかないとな、「この記事をみて興味を持って⋯」などと意味不明な供述をされても困るから。

ヘッドセットはとりあえず千円以下のものを購入。痛い出費になったらイヤだし、少ない投資でたんまりと、ね。ウヒヒ。ただ、「双指向性」のタイプだけはこだわった。静かな環境なら大差ないと思うが、なるべく自分の音声だけを拾ってくれるように、という意図。

装着感ですが、悪くないです。頭頂部も痛くなりません。締め付けもきつくなく、耳も蒸れません。ヘッドホン部分はオマケだと思えばこんなもの、という感じです。不良品はレビューを惑わす前に適宜交換・返品してね。

使用するツール

迷うことなく、 Googleドキュメント。理由は簡単、無料だから。それにブログをやっていて、少しでもお金を儲けたいという御仁なら Google のサービスは使っているでしょう。もう少し表現を慎めと? またまた、そんな。
www.google.com

使い方はGoogle(ドキュメント)にログイン→新しいドキュメントを作成→ツール →音声入力を選択(またはCtrl+Shift+S)。これでマイクが繋がっていれば簡単に音声入力できます。こういうの画像で説明すると検索流入した時に読まれるサイトになるんですかね。でもやらない。きゃはは。

どうだった? 音声入力

それでは音声入力をやってみた感想。今回の記事本文はほぼ全て音声入力で作成しました。 そりゃだって、こんな記事書いておいて「キーボードで入力しました」じゃあねえ。 証明しろ、って言われても面倒な話だけど。

  • (Googleドキュメントの)音声入力は想像以上にスムーズ

喋るスピードで文章をどんどん変換し入力してくれる。この点に関してほとんどストレスを感じなかった。変換のミスもほとんどなかったように思う。これは感心した。冒頭で「吝嗇(りんしょく)」を試したが、一発入力。

  • それほど気にならない、句読点の問題

Googleドキュメントでは音声入力で「。」や「、」を入力することができない。もちろん改行も。これだけで Google ドキュメントを使わないという御仁もいるようだ。

ただ実際に喋り、手も使って文章を作成するのは案外苦にならなかった。また文章を作成してから読み直すのは、文章作成時のいわゆる基本だと思うので、句読点を後から入れる作業もその一環と考えると容易い。何より全身を用いるという感覚が未来的で、新鮮だった。

ちなみに Googleドキュメントでは音声入力と同時に通常のキーボード入力もできるので、音声入力しながらの作業も簡単。

大体、句読点を入れるのが面倒などと言う人に限って、大して長い文章を作成してなかったりするんだよなあ。長けりゃ良いわけじゃないけど。

  • ”はっきり”喋らないと正しく入力できないことがある

数少ないミスだったが、ニュアンスは「にわし」に変換された。まあ多分これは私の発声の問題。やはり、マイクの質というよりも個人の喋り方によると思う。もごもご喋ったり、早口で喋ると入力されなかったり、誤入力があるのだ。喋りがノッてくると厳しいかも。そうそう、「きゃはは」も理解してくれなくて難しかった。そんな言葉使うなって?

そんなわけで、自宅で一人で朗々と「喋っている」と無性に寂しくなるような御仁には音声入力をあまりオススメしない。また客観的にそういう自分の姿がなんか嫌だという場合も同様だ。

  • 微妙なニュアンスが入力しにくい

例えば、「仕方ないねぇ」の小さい「ぇ」。このような、いわゆる「話し言葉」での微細な表現について、正直句読点の問題よりも音声入力で進化してもらいたいと思う。お、割とまともな提言ですね。

  • 訂正の面倒さと、文章を考えるということ

今回最も煩わしかったのがこれ。正直、立て板に水のように文章が湧き出るタチではないため、一度喋って入力した文章を訂正するのが面倒な印象を受ける。慣れの問題もあるが、キーボードだと入力する前に思考による文章の”整理”が入り、ミスタイプが少ない。そしてこれこそ、思考を表現するプロセスの違いだと実感した。まあこの言語と思考の問題については、私の話よりも世の新書なんかで再三テーマにされていると思うのでこのくらいにしておく。※「このくらいにしておく」は、池乃めだかの捨て台詞みたいな感じで。

普段の仕事や屋外で、音声入力しない(できない)からなあ。オフィスでみんな一斉に喋ってる未来、ってのもなあ。 脳から直接入力できる、SFみたいな未来があるのかね。

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まとめ:音声入力の現在と未来

見出しがえらく大げさだ。試す前よりも、音声入力の印象は格段に良くなった。話題性も、実用性も納得。ただ、自分自身がついていけなかった部分については、慣れの問題以上に、興味深い問題が横たわっている印象だ。

うーん、そんな問題提起がスパッとできればキマった記事になるのに~。

何だかんだで、入力手段よりも、まだまだ文章の質の方が問題な気がする音声入力でした。
今後もチビチビ試すか。

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