全世界の人が見ているかどうかはともかく、こうした記事は世界に向けてアップしているわけで、それに伴う責任等々は語るまでもないと思う。
だからこそではないが、ふと下品なことが書きたくてしょうがなくなる衝動もある。それも直接的な単語だけでは面白くない。何かにかこつけて、真面目にナンセンスに取り組みたい時がある。そんなときに前述の単語やレトリックをうまく使えると至上の喜びがある。
既に直接的なワードで目線を切ってしまった御仁には申し訳ない気持ちでいっぱいだが、今回は健康指南書として有名な『養生訓』の、とりわけ性生活に関する訓(項目)で、養生の度合いを測ってみたいと思う。
通常は自らの体験談から、「養生訓にも載っている~」と話を引き出し、ついでに本や関連商品の紹介をし、あわよくばAmazonアソシエイトに⋯ではないかと思う。だが、養生訓の”性”に関する訓は他の食生活等に関する内容よりも独特で、難易度が高い気がする。要は紹介しても役に立たなさそうなのが当サイトの趣旨として大変好ましいのだ。
本はジョージ秋山の解釈したもの。読みやすい養生訓の本といえばこれを薦めたい。最近決定版が出たようだが、まずは安く市場に出回ってそうな旧版でいいだろう。では紹介していこう。
養生 百四十七訓 性交のための精力剤や栄養剤
若くて盛んな人は性欲を抑えて過失のないようにしないといけない。また性交をよくするために精力剤や栄養剤を服用してはいけない。
(貝原益軒の養生訓 海竜社 P.196)
前半はまあ、スポーツによる昇華とか、保健体育で習ったアレか。しかし後半ですよ。使っちゃいけないんですって。根拠はよくわかりませんが。江戸時代にもバイアグラ級の秘薬があったのでしょうか。
養生 百四十七訓 四十歳を越えても性欲の強い人
四十歳を越えても性欲の強い人がいる。このような人は無理に性欲を抑えてはかえって害になる。かといって慎みがなければ害になる。このような場合は精気をもらさず、交接するのがよい。この方法は害がない。
(同 P.197)
見出し・冒頭の一文に謎の逞しさを感じるが、四十歳以上は要ドライオーガズム体得なんですね。今のうちから鍛錬しなきゃ。
養生 百五十六訓大小便をするとき
大小便は早くすませるのがいい。我慢はよくない。空腹のときはしゃがんで小便をし、満腹のときは立って用をたすのがいい。
(同 P.205)
この項目のために「座り小便」について調べましたが、「体によくない」という記事が結構目立ちますね。うーむ。あと今更ですが、『養生訓』って男性向けの本なんですかね。女性も同様なのでしょうか。いやまさか。
他にも一晩に「寝返りは五度まで(P.201)」みたいなのもあって、いや~数えたことないなあ。
『養生訓』は日々の生活で実感する内容も多いので、ぜひ読んでみてください。どの口が言うんだか。