デジタルエンタテイメント断片情報誌

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『ゴジラの逆襲』のススメ

今年の夏は、ゴジラシリーズの新作が観られます。やっぱり嬉しいなあ。ゴジラといえば毎回・毎シリーズ毎に変わる造形も楽しみの一つですが、今度のフォルムはまさに”異形の生き物”という感じですね。それでいて目は初代を意識しているのか、丸い目でカワイイですが。グッズ展開も早い早い。手(腕)も初代を思わせますね。

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というわけで今回は、映画『シン・ゴジラ』公開間近ということで、公開前に観ておきたい・極私的お薦めゴジラシリーズの話です。やはり初代の話をしたから『ゴジラ(1954)』ですか? いやいや、私がお薦めするのは2作目、『ゴジラの逆襲』です。

『ゴジラの逆襲』のストーリーを大まかに言ってしまうと、再び現れた怪獣ゴジラとアンギラスが、大阪に上陸して死闘を繰り広げ、人類はゴジラの被害を食い止めるべく立向う⋯というもの。そう、これは後々のゴジラシリーズの原型ともいえる構成なのですね。

ゴジラとアンギラスの格闘シーンは見ものだし、知恵と勇気でゴジラに立ち向かう人類の様子は、観ていてハラハラするものがあります。ゴジラ大阪上陸シーンでの人類とゴジラの攻防を、『シン・ゴジラ』の予告で思い出したのは私だけでしょうか?

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人類のストーリーを織り交ぜつつ、ゴジラ(達)が暴れ、人類(自衛隊)対ゴジラも描く⋯。作品としての評価は昔から芳しくない様子*1ですが、個人的にはそこまで悪くないな、と思うくらいです。むしろ昨今のゴジラシリーズで、所謂コアなファンが物足りない、と言ってるものが全て詰まっているのではないか、という気すらします。

音楽の担当が伊福部昭から佐藤勝に代わっているのも興味深いです。ゴジラの音楽といえば、あのテーマ音楽が終始話題になりがちですが、2作目から既に音楽担当が代わっているんですねぇ。前作とは異質の、音楽の暗さ・不気味さが独特な雰囲気を醸し出していて聴き物です。佐藤勝は後年のゴジラシリーズでも音楽を担当していて、そこでも素晴らしい音楽を残していますが、こうして振り返るとやはり音楽にも新たな風をドンドン吹き込んで欲しいな、とつくづく思います。その点で、『シン・ゴジラ』の音楽にも大いに期待しています。

あと、最後に『逆襲』ゴジラの造形について。こちらもあまり話題になっていないようですが、『逆襲』ゴジラは現代的でカッコ良い造形なので、もっと注目を浴びて欲しいなぁ。初代の面影を残しつつ、格闘シーンでの素早い動きに対応できるスマートなシルエット*2。”細マッチョ”な感じがたまりません。初代のデザインと、平成シリーズや『FINAL WARS』のデザインの魅力を併せ持ったような感じなのです。それでいて顔を正面から見た時の鋭く裂けた口が狂気をはらんでいて、これもグッド。続編で他の怪獣も登場する作品が作られるとしたら、今度はぜひ『逆襲』ゴジラに立ち返って欲しいなー、なんて思っています。

そんなところで、この夏は『ゴジラの逆襲』も是非是非、ということで。

*1:例えば、20年前の『ゴジラマガジン』(ケイブンシャ)の読者人気投票では13位(『ゴジラ(1954)』〜『VSスペースゴジラ』の21作までの投票)。真ん中よりチョイ下ですな。

*2:スーツが柔軟なので、ゴジラが埋まっていた足を上げて氷の山を跨ぐ、最近の作品でなかなか見なくなった、可愛げのある姿も観られます。

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