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『ガルパンFebri』を読んで、『ガールズ&パンツァー劇場版』をチョット振り返る

今週末は全国的に天気が崩れる予報ですが、それでも1/30から生コマフィルム配布の入場者特典で、少なくなってきた『ガールズ&パンツァー 劇場版』の上映館は土曜日からパンパンなんでしょうな。交通機関に影響なく、事故災害が起きないと良いですね。
かねてから楽しみにしていた、雑誌『ガルパンFebri』が1/25に発売されました。ところが、これがもう書店では品切れ中。劇場版サントラといい、コンプリートブックといい、紹介したものが『劇場版』上映中に容易に入手できなくなるのは、何とも残念。そういう商売の方法もあるのでしょうが、やはり旬な時期に入手できることが望ましいです。

ガルパンFebri

ガルパンFebri

そんな『ガルパンFebri』ですが、読み物としては、パンフレット以上に気合の入った、全編『劇場版』特集の充実した雑誌です。以前『Febri』で巻頭特集した頃とは段違いの充実度で、『劇場版』を観に行った御仁にはぜひとも読んで貰いたい内容になっています。公開後の誌面づくりという条件の違いはありますが、ハッキリ言って今から『月刊戦車道 総決算特別号1』を買うくらいなら、『ガルパンFebri』を買ったほうがオトクです。重版予定(現時点でAmazon入荷予定は2/15〜)で、特に4DX上映の鑑賞なんて検討している御仁は、いま入手できなくとも4DX鑑賞前にチェックしておいて損はないと思います。以下記事の内容・印象をざっと書くと:

まず、巻頭特集を始めとした劇場版スタッフのインタビューは、『コンプリートブック』並に読み応えがあります。しかも読むと『劇場版』を観て確かめたくなるポイントがてんこ盛り。おそらく、キャラの一挙手一投足から目が離せなくなり、BDが早く欲しくなります。こういう内容だからこそ、雑誌の品切れがイタイ・・・。

キャストコメントもパンフレットとは当然異なる内容で、特に好きなキャラクターと戦車についてのコメントは微笑ましい。戦車の名前って、こんなに普通に挙がるんだなあ、と感慨しきりです。

ガルパン劇場版エンサイクロペディア(劇場版の用語集)は、劇場でしか観られない今だからこそ資料価値のある記事。注釈の画像も劇場版の様々なシーンが見られて、大変ありがたい。

他にも劇場版登場戦車の紹介記事や、ロシア語講座、著名人が語るガルパン、アンソロジー漫画にいつもの大洗紀行(もう現地の写真が「ああ、ここ知ってるよ」という場所だらけ)、スマホアプリ『戦車道大作戦!』の簡単な攻略記事と、盛りだくさんです。読んでいる時間は至福のひと時と言えるでしょう。


<『ガルパンFebri』の記事と、『劇場版』のこと>
ここからは『ガルパンFebri』の各記事からピックアップして、『劇場版』の感想を追記しておきましょう。今まで主な感想は、初見感想(その2)極上爆音上映、と書きましたが、こういう記事を受けてどうだったのよ? というわけです。『ガルパンFebri』を読んだ人向けの話ですが、読んでない人向けに記事の内容を多少盛り込みつつ、放談したいと思います。

・脚本インタビュー
やはり『劇場版』の脚本も、「いつものガルパン」スタイルを崩さない方向で最終的に作られたようです。つまり、勝つことだけが目的で戦車道をやらない、とりわけ大洗女子の団結する様を描きたい、と。みほが敵将として出てくる、なんて案も当初はあったそうです。うーん、私が思いつくくらいだから当然か。ただ、その案はやはり「彼女たちが敵と味方に分かれて戦うところなんて誰も見たくないだろう」ということで流れたようです。

正直、真っ先に「そんなことありませんよ!」と言いたくなるが、そういう考え方も、もちろん分かる。ただ、私が敵・味方に分かれるような展開を推したのは、これまでの作中の友情なり親交、そして団結といった積み重ねがあるからこそ、だったりする。要はそれらを一度引き裂くようで、また強固にする展開がオイシイ(かつこれも王道)と思ったからなのだ。まあその辺りもプロが検討してのことなのだろう。それはそうとしても、結局辿り着いたのが「2回目の廃校阻止」とは、ちょっとどうにかならなかったのか、という気がする。公開まで待たせた時間にしては、ストーリーの軸が寂しい。

・3D監督インタビュー
『劇場版』の戦車が映えるのも、劇場のスクリーンに耐えられるよう、モデルをブラッシュアップしたから、とのこと。OVAを劇場で流した時点でポリゴンの粗さやディテールが気になっていたそうです。TV本編と見比べばわかるとのこと。OVAは劇場でも観ましたが、私などはむしろ良く出来てるなあと思っていただけに、作品のハイレベルさを感じます。

とはいえ、劇中の3DCGを使った(と思われる)シーンで、初見から気になっている箇所がある。エキシビジョンマッチで、神社の石段を下るシーン(カチューシャたちが続いて下っている、引きの画面)がそう。あそこだけ、なぜか3DCG感アリアリで、カチャカチャした戦車の動きがチャチに見えて、妙な印象が残る。ちなみに石段が削れない・崩れないのも絵的に不満。ガルパン世界では、戦車が走ったくらいでは崩れない強度の石段なのか、罰当たりだからかそういう描写を避けたのか。個人的にディスク化で色々と修正入らないかな、と思っている。他にも草(草原)の上を戦車が走る様子を見ると、接地面・履帯描写はもっとこだわって欲しくなる。まだまだキレイ過ぎる。こういうのも次回作を望む理由。

・音響監督インタビュー
『劇場版』でとりわけ注目されているのではないでしょうか。このインタビューの「単純に現実に近いリアルな表現をしても面白くならない」という話は必読。監督を始めとした制作の意図がよくわかるし、『ガルパン』という作品世界も含めた、全ての根底にある重要なポイントだと思います。立川シネマシティで行われたイベント記事(2015/12/28 電撃オンライン)と併せて読みたい。

それにしても、インタビュー・イベント記事双方で取り上げられているが、音をつける・つけないの工夫のひとつとして、「みほが西住家に戻ってきて、犬を連れたまほと鉢合わせる(犬の声は入れていない)」シーンがあるそうだが、ここってそこまで奥深いシーンなのだろうか。制作側として音の取捨が難しいという話は結構だが、ここは(良い意味で)気にならない・印象に残らないシーンづくりが当然ではなかろうか。一応テレビっ子として、アニメだけでなく実写のドラマや映画もそれなりに見ているつもりなのだが・・・。演出のバリエーションとしては、「犬の吠える声に振り向いたら人がいた(ここで人の顔アップ、犬の鳴き声は聞こえていても人の表情に注目)」みたいなのが素人でも思いつく。極端に言えば、あのシーンで、犬の声が劇場の音響で耳につくほど鳴り響いていることの方が想像し難い。工夫している一例としてはハードルが低すぎないか。一連の記事は他の内容が良いだけに、釈然としない。などと言いつつ、このシーンは劇場で丹念に観ておくことになると思う。それが狙いか。私服まほの顔以外のあるパーツを注視していたことも完全に否定出来ない。

ガルパンで学ぶWW2の戦車たち
各国の戦車の開発史や性能を紹介したもの。よくある記事だが、なんかもう、あれだけ戦車が飛んだり跳ねたりしているのに、戦車のスペックもクソもない気がしてきた。今回、そういった戦車の動きも色々こだわったようだが、ちょっと曲芸化が過ぎているように感じる。もっと、ここぞというシーンでのアクロバティックな動きにしても良いし、逆にあのような動きをさせることでしか、各戦車の魅力を引き出せないのか、という作品に対する疑問になりつつある。

・俺のガルパン愛を聞け!
最後に、著名人が語るガルパンの記事の話をして終わります。他の著名人の戦車に関するマニアックさが目立つ中、黒のカリスマ蝶野正洋(まさひろ)のガルパン愛が素晴らしい。分別ある大人の、飾らない言葉でいて、作品の魅力を十分語り尽くしている文章。これを上手くメディアで伝えて欲しい。私もガルパンについて色々書いたが、まさに実感していたもの。これを心に留めて、今後もガルパンを応援していきたい。以下引用:

戦車って現実とはかけ離れた存在だけど、でも実際に存在していて、技術も日々進歩している。知れば知るほど楽しくなるし、女の子とのミスマッチも面白い。最初は「こんなに壊れて中の子たちは大丈夫なのかな・・・・・・」なんて気になっていたんですけど、見ているうちに引き込まれて、いつの間にか忘れていました。理屈ではなく、とにかく楽しい。
( P.113 「俺のガルパン愛を聞け!」)

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