デジタルエンタテイメント断片情報誌

デジタルな話題もそうでない話題も疎らに投稿

泰然として安部幸明

作曲家本人が望んだ名前の浮き上がり方ではないだろうな、と思いつつも、終戦の詔書(玉音放送)や『皇紀二千六百年奉祝楽曲集』を聴いていて、この夏は安部幸明のことを思い出していた。

広島出身、紀元二千六百年奉祝交響楽団への参加、海軍召集経験・・・、ひょっとしたら今年は否が応でも話題になるのではないか、いやいやまず音楽が取り上げられなければ、でも演奏・録音が増えるのなら・・・。色々な想いを張り巡らせていたが、どうやら私の妄想、俗な期待が行き過ぎただけだったようだ。

安部幸明:交響曲 第1番/シンフォニエッタ /アルト・サキソフォーンとオーケストラのための嬉遊曲

安部幸明:交響曲 第1番/シンフォニエッタ /アルト・サキソフォーンとオーケストラのための嬉遊曲

  • アーティスト: ロシア・フィルハーモニー管弦楽団,安部幸明,ドミトリ・ヤブロンスキー,アレクセイ・ヴォルコフ
  • 出版社/メーカー: Naxos
  • 発売日: 2007/03/01
  • メディア: CD
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そんな私をよそに、ナクソスから発売されたCDは今も変わらず良い演奏を聴かせてくれる。初めて作品を聴いた時は「これは人気が出るな」と思ったのだが、案外だった。演奏頻度はプロ・アマ問わず、ボチボチという感じだろうか。音源としては、せめて室内楽作品の全集でも出ないかと思ったが、今だにキングレコードの『日本の弦楽四重奏曲』やLEKINEの『室内楽作品集』(RMLT-0401)で乾きを潤している。

そういえば今週末は、弦楽四重奏曲を毎回取り上げている演奏会が都内で開かれるのだった。ゆっくりとした付き合いになるが、好きな作曲家の未知なる曲を聴く楽しみを味わいたいと思う。

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