デジタルエンタテイメント断片情報誌

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ベートーヴェンの交響曲第9番『合唱付』を聴く、交響曲全集も聴く

例年通りクラシック音楽他の雑談で締めくくろうと思っていたのだが、今年最後の記事はベートーヴェンの交響曲第9番『合唱付』と、交響曲全集の録音についての話で終わりにしたい。

というのも、2013年にベートーヴェンの第9を聴きに行った記事が毎年この時期だけアクセス増で困惑しているのだ。まあ検索エンジンが記事を上位で扱ってくれるのはありがたいが、恐らく訪問者の目的は本来の記事内容からそれていると思われるので、こういう記事も用意しておこう。来年からのアクセスを狙ってる? いやそこまで上手くいかないでしょう。

ブロムシュテットの第9と、交響曲全集

長年に渡って日本のオーケストラ・NHK交響楽団で日常のように聴ける存在であり、かつその演奏・録音が絶品の指揮者といえば、ブロムシュテットだと思う。生で聴く機会があるのなら是非お薦めしたいが、自宅でも存分に楽しめる録音がある。

そんなブロムシュテットが今年、ライプツィヒ・ゲヴァントハウス管弦楽団とベートーヴェンの交響曲全集(accentus music ACC80322)を完成させた。この全集が素晴らしい。値段も手頃(新品が三千円前後)で、今年買ってよかった録音の一つ。特に第7番~第9番が聴かせる。録音の良さもあるが、残響や静寂の中にまで音楽が漲っており、ただ「スッキリした解釈・演奏」で片付けたくない凄みがある。実際、歌い出すと決して軽くない。奇抜な解釈もなく、引き込まれるような音楽が繰り広げられる。年末だけでなく、末永く親しんでもらいたい全集。

Beethoven: the Complete Sympho

Beethoven: the Complete Sympho

第9だけどうしてもと言うのなら、ブロムシュテットはシュターツカペレ・ドレスデンとも全集録音を完成させている。この第9も良い。こちらはオーケストラの渋い音色の中にブロムシュテットの若さ・勢いも垣間見え、絶妙。第7番あたりはこの全集の勢いを買いたい。ストリーミング販売で第9だけ購入できると思うが、CDも国内外盤ともにオトクな価格でオススメ。

Beethoven: The Symphonies

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  • アーティスト: Herbert Blomstedt & Staatskapelle Dresden
  • 出版社/メーカー: Berlin Classics
  • 発売日: 2008/09/19
  • メディア: MP3 ダウンロード
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ベートーヴェン交響曲全集 ヘルベルト・ブロムシュテット

ベートーヴェン交響曲全集 ヘルベルト・ブロムシュテット

  • アーティスト: ヘルベルト・ブロムシュテット指揮 シュターツカペレ・ドレスデン
  • 出版社/メーカー: キングレコード
  • 発売日: 2015/09/09
  • メディア: CD
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ネシュリング指揮サンパウロ交響楽団の第9

他にロマンチックで濃厚な演奏として、ネシュリング指揮サンパウロ交響楽団の録音(BC212)をピックアップしておこう。南米のオーケストラを明るい・陽気といったイメージだけで片付けていては、良い演奏・録音を取り逃がしてしまう。この音の厚みが、現代でも聴ける喜び。これも愛聴盤だったりする。

ミュンシュ指揮ボストン交響楽団の第9

俺はステレオの録音でスカッとする第9、それも合唱の入っている第4楽章だけでも良いんだ、という御仁には中古でも十分手に入れやすいミュンシュ指揮ボストン交響楽団(SONY BMG)をどうぞ。まあ全楽章聴いてもスカッとするが。音楽の熱気、うねり、結実⋯⋯50年以上前からこんな凄まじい演奏がスタンダードに発売されていたのねと、聴く度に音源の収集活動が馬鹿らしくなる録音。活動はやめませんけどね。

ベートーヴェン:交響曲第9番

ベートーヴェン:交響曲第9番

  • アーティスト: ボストン交響楽団ミュンシュ(シャルル),プライス(レオンタイン),フォレスター(モーリーン),ポレリ(デイヴィッド),トッツィ(ジョルジョ),ニュー・イングランド音楽院合唱団,ベートーヴェン,ミュンシュ(シャルル),ボストン交響楽団
  • 出版社/メーカー: BMG JAPAN
  • 発売日: 2006/12/20
  • メディア: CD
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そんなところで、良いお年を。

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